ライター : とも

子育てフードライター

獺祭(だっさい)とは?

獺祭(だっさい)とは、山口県岩国市で1770年から続く老舗蔵元「旭酒造」で造られている日本酒の銘柄です。「大衆的に飲まれる日本酒よりも“味わう酒”を極めよう」と試行錯誤を繰り返し、獺祭が誕生したのは1990年のこと。

精米の表層を削った残りの割合を表す「精米歩合(せいまいぶあい)」が50%と45%の純米大吟醸酒から始まり、1992年には精米歩合23%の製造に成功しました。日本一精米歩合が低い純米大吟醸酒は、業界に大きな影響を与えました。(※1)

精米歩合について

精米歩合とは、白米の玄米に対する重量を示す割合のことです。たとえば精米歩合60%なら、玄米の表層部を40%削っているという意味。

米の表層部に含まれるたんぱく質やビタミンなどは、日本酒の味や香りに影響を与え、雑味の原因になってしまうことがあります。そのため、日本酒造りでは米の表層部を削る工程が欠かせません。

なお、酒類業組合法では、吟醸酒と純米吟醸酒は精米歩合が60%以下、大吟醸酒と純米大吟醸酒は精米歩合が50%以下などと要件が定められています。(※2,3)

獺祭のラインアップ

※画像はイメージです

磨き

獺祭を代表するのが「磨き」です。磨きとは、日本酒造りで「米を削ること=精米歩合」を表す言葉。一般的に精米歩合が高いと日本酒のすっきりとした味わい、低いとコクのある味わいに仕上がるとされています。

獺祭の磨きシリーズでは、精米歩合が45%、39%、23%の3種類がラインアップ。米を削る工程は高い技術が必要なため、精米歩合23%で造るのは非常にむずかしいとされているんですよ。(※1)

新生

獺祭が発酵する過程から発見された「獺祭エクソソーム」という物質に着目して生まれたのが「新生」シリーズです。精米歩合は45%と23%の2種類。詳しい製法は明らかになっていないため、獺祭のなかでもベールに包まれたシリーズと言えるでしょう。洗練された複雑で奥深い味わいが人気を集めています。(※1)

等外

「等外」とは、規格から外れた「等外米」で造られたシリーズです。旭酒造では、契約農家が栽培した酒米(さかまい)をすべて買い取るため、どうしても等外米が出てしまいます。廃棄することなく活用しようと開発されたのが「等外」。

精米歩合を35%まで下げたことで、正規米で造る日本酒に遜色ない味わいと注目されています。数が少なくなかなか手に入らないレア商品です。(※5)
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