ライター : Sheage(シェアージュ)

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なぜプラスチックごみが問題になっているの?

海岸のあちこちに漂着しているプラスチックごみ……今や海水浴へ行くと、必ずと言ってもいいほど目にする光景です。美しい海と人工的なプラスチック製のごみ。その対比に落胆する人も多いのではないでしょうか?

そもそも私たちの暮らしを見渡すと、レジ袋やペットボトルなど家中がプラスチック製品に囲まれています。そして、そのほとんどが使い捨ててですぐにごみとなってしまうものばかり。

お菓子の包装も、洗剤やシャンプーのボトルも、ストローも歯ブラシも、どれもみんなプラスチック!
それもそのはず、日本は1人当たりの容器包装プラスチックごみ排出量がアメリカに次いで世界で2番目*1に多く、プラスチック生産国としても世界第3位。

つまり、私たちは海洋プラスチックごみ問題の一因を作り出している当事者でもあるのです。そして今、世界的に問題視されているのが「マイクロプラスチック」。

気軽に使い捨てできるプラスチック製品はきちんと廃棄されない場合も多く、そういったプラスチックは下水や河川をつたって最終的に海へと流れ着きます。陸から海へと流入するプラスチックはなんと年間で800万トン。

これらの大量のプラスチックごみは波にもまれ、紫外線を浴びるうちに劣化し、微小なプラスチック片に変化します。それが、マイクロプラスチックと呼ばれるものです。

マイクロプラスチックの状態になってしまうと回収も難しく、海洋生物や人の体に侵入する恐れが出てくるので、余計やっかいになってしまいます。

*1 UNEP(2018)
*2 熱可塑性プラスチック及びポリウレタンの素材生産量。PlasticsEurope (2017年)

プラスチックごみを減らしたほうがいい3つの理由

<理由その1>小型の海洋生物に取り込まれやすい

海に漂うマイクロプラスチックは、5㎜以下と非常に小さい破片です。あまりに微小なため小魚や貝などの小型の海洋生物が誤飲しやすく、それをエサにする大型の海洋生物の体内、さらには魚を食べる人間の体内にまで取り込まれてしまうのです。

なんと毎週カード1枚分(約5g)のプラスチックごみを私たちは知らず知らずのうちに食べている可能性があるという報告もあるほど…。*3

また、マイクロプラスチック以外にも、海鳥やウミガメ、アザラシなどはポリ袋をエサと間違えて誤飲することがあり、それによって多くの貴重な海洋生物が犠牲となっているという現実も無視できません。

*3 WWF「Your Plastic Diet」

<理由その2>私たちの体内に入る可能性も

プラスチックが人の体にどのような影響を及ぼすかはまだわかっていません。基本的にプラスチックは食べても消化吸収されず、そのまま排出されます。

といっても安心はできません。海中には工業化学薬品、農薬などの有害物質が漂っていて、漂流中のマイクロプラスチックの表面にはそれらが付着している可能性が…。

それらも一緒に取り込むことになるので、有害物質が体内に蓄積される可能性も指摘されています。

また、プラスチック自体が人の健康や海洋生物の生態系にどのように作用するかも楽観視できません。そもそも自然界には存在しない人工的なもの。

それを継続的に体内に取り込んでしまっているのですから将来的な影響が心配ですね。

<理由その3>プラスチックは自然に還らない

プラスチックは長いこと海に放置されていても分解されず、決して自然に還ることはありません。マイクロプラスチックのような小さな破片に細分化されますが、プラスチックであることには変わりありません。

むしろ、マイクロプラスチックのように小さくなると回収がほぼ不可能。永久に海中を漂うことになってしまいます。

事態を悪化させないためには、プラスチックを廃棄せず再資源化することが大切。しかしながら、世界全体のリサイクル率はこれまでのプラスチック生産量のわずか9%*4にとどまっています。

プラスチック大国である日本でも、プラスチックごみの行き場は問題となっています。大量のプラスチックごみすべてを国内で資源化してリサイクルすることは難しく、そのため日本は年間150万トン*5ものプラスチックくずを「資源」として中国やアジア諸国に輸出していました。つまり、海外にリサイクル処理を頼っていたのです。

ところが、2017年に最大の輸入国である中国がリサイクル処理による環境汚染を理由に輸入を規制。いよいよ日本のプラスチックごみ問題は深刻化しているというのが現状です。

このような状況で、プラスチックごみを出さない、プラスチックを使わない生活が求められています。では、そのために私たちは何ができるのか、プラスチックの代わりにどんなものを使えばいいのか?

次からはプラスチックフリーな暮らしに近づくための方法をご紹介していきましょう。

*4 環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況」(2019年)
*5 環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況」(2018年)

方法1.キッチンスポンジは自然に近いものを使う

キッチンスポンジに多いウレタンスポンジは、使い続けるうちに細かく砕けてマイクロプラスチックとなり、生活排水に紛れ込んでしまいます。

実は、東京都の水質汚染の原因の約70%*7が生活排水。毎日使うし購入頻度も高いキッチンスポンジだからこそ、モノ選びに気を付けたいところです。

*7 東京都環境局「生活排水対策について」(2020年)

実はプラスチックが含まれるキッチンスポンジ

アクリル毛糸を使ったアクリルたわし。エコだと思って使っている人も多いかと思いますが、実はアクリルもプラスチックの一種。洗っている間に抜け落ちた繊維がマイクロプラスチックのもとに…。

また、洗剤を使わずに汚れが落ちることで知られるメラミンスポンジも同様です。メラミンスポンジの原料はメラミン樹脂。つまり100%プラスチックということ。

汚れを落とす原理は消しゴムと同様で、使うと削れ、そのカスが排水に……!つまり、洗いながらマイクロプラスチックを製造しているのと同じことなのです。
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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