栄養素の吸収を促す

ビタミンは、水に溶けやすい水溶性ビタミンと、油に溶けやすい脂溶性ビタミンの2種類に分けられます。

ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンは、熱に強く、油と一緒に摂ると吸収率が上がる特性があります。

これらの栄養素を効率よく摂りたいときは、油を使って調理するのがおすすめですよ。(※12)

油は一日どのくらい摂り入れて平気?

一日に摂取する油の量は、食品に含まれる脂質も考慮して決めることが大切。脂質の摂取量は、一日に必要なエネルギーの20〜30%にとどめるのが理想的です。

例えば、一日に必要なエネルギーが2000kcalの人では、脂質の摂取量は約55gが適量。一日あたりで調理に使う油は、15g程度を目安にするといいでしょう。

また、サラダ油には、体内で作ることができない、オメガ6系脂肪酸という必須脂肪酸が含まれています。必須脂肪酸はほかにも、青魚や、えごま油に含まれるオメガ3系脂肪酸があり、それぞれ体へのはたらきが異なるのが特徴。

健康を維持するためには、サラダ油ばかりではなく、いろんな食材から脂質を摂り入れることが大事ですよ。(※13,14,15,16)

酸化させないために!油の保管ポイント

酸化は体内にも影響を与える

油の酸化とは、空気中の酸素に触れることで起こる反応です。酸化は高温や光によっても促進し、調理中に嫌な匂いが出たり、粘度が増して品質が悪くなったりします。

酸化した油を食べると、ムカムカとした胸焼けを感じるほか、気分が悪くなる場合も。さらに、酸化が進行して鼻につく匂いがする油は、嘔吐や下痢などの食中毒と類似した症状を引き起こすおそれもあります。

油は適切な場所で保管して、表示期限内に使い切りましょう。(※17,18)

適切な保管方法

油は酸素と反応することで酸化するので、開封後はキャップの閉め忘れに注意しましょう。また、熱や光も劣化の原因になるため、直射日光や蛍光灯の光が当たらない、暗くて涼しい場所で保管することが大切。

揚げ物に使った油を保存するときは、油濾しでろ過し、細かい揚げカスも取り除きます。保存容器は光を遮り、密閉できるものを選ぶのがポイント。未使用の油と比べ、一度使った油は傷みやすいため、早めに使い切りましょう。(※19,20)

サラダ油のカロリーは計量しながら使おう!

サラダ油をはじめ、油脂類には脂質が多く含まれているので、とても高カロリーです。一方で、脂質は体にとって良いはたらきもあります。ダイエット中でも過剰に避ける必要はありませんが、摂り過ぎには注意が必要ですよ。

油のカロリーを抑えたいときは、余分な油をキッチンペーパーで取り除いたり、計量したりして使いましょう。
【参考文献】
(2021/12/27参照)
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