天日干しから調味液漬けへ。おいしい梅干しの完成

Photo by 石神邑

井瀬 土用の丑の頃になったら、塩漬けが終わった梅を天日干し。数日から1週間ほど陽光を浴びた梅は、黄色から梅干しらしい赤色へ姿を変えていきます。大切なのは、梅全体にまんべんなく光を当てること。職人がひと粒ずつ状態を見極め、裏返したり角度を変えたり……これも太陽との共同作業です。

天日干しを終えた梅は、サイズ・等級ごとに選り分ける。ここでも職人がひと粒ずつていねいに見極めていきます。そうすることで、味だけでなく見た目の美しさも兼ね備えた梅干しが生まれます。

ーーそしていよいよ味付けですね。

井瀬 樽詰めした梅は、それぞれの商品に適したものへと分類し、異なる調味液に漬けこみます。調味液に使う素材にもこだわり、シソ、鰹、ハチミツ、醤油など梅との相性を重視して選んだものを配合しています。ただ梅の実の質によって味の付き方が異なるので、漬けている間も細かくチェックして、同じ味に仕上がるように気を配っています。

近頃は塩分が20%を超える昔ながらの梅干しより、塩分8%位に控えたものが好まれるようになり、「はちみつ梅」や「かつお梅」に代表される味梅が主流になりました。食べやすさと味の豊富さが今の梅干しの大切な要素で、当社もそこに注力しています。

女性にお薦めの「梅干し」、石神邑の3撰

Photo by 石神邑

石神邑の井瀬さんのお話からもわかるとおり、自然の恵みと職人の細やかな作業によって生み出されている極上の梅干し。石神邑でも数多くの梅干しが作られており、バラエティ豊かなラインナップをそろえているとのこと。その中から、特に女性に人気があるという品をいくつかご紹介しましょう。

1. かつお味梅

Photo by 西村仁見

国産のかつお節と赤しそで漬け込まれた味梅。梅干しの酸味をかつおの旨味が包み込んでまろかやかな味に仕上がっています。

お茶漬けで楽しむのがおすすめ。海苔と刻んだ大葉をご飯にまぶし、その上に「かつお味梅」を1粒。お茶をかければその旨味がお茶碗一杯にひろがります。お茶漬けがクセになりそうなおいしさです。

2. みかん梅

Photo by 西村仁見

南高梅と温州みかん、和歌山の特産品が絶妙のコラボレーション。みかんの果汁に漬け込まれており、もはやフルーツの感覚です。冷蔵庫でしっかり冷やせば、デザートとしても楽しめます。

アイスティーをお供に、優雅なおやつ時間をぜひ。洋酒と合わせるなら大人のバータイムにもおすすめです。

3. うす塩味梅干

Photo by 西村仁見

大粒の南高梅をうす塩(塩分8%)で仕上げた、石神邑を代表する梅干しです。ご飯のお供やおにぎりの具として、シンプルに楽しむのが一番。たっぷりの果肉と心地良い酸味が、ご飯と梅干しの相性の良さをあらためて実感させてくれます。

石神邑「うす味塩梅干」で作る!梅干しレシピ3選

上で紹介した「うす味塩梅干」を使ったレシピを3つ、石神邑のレシピ開発担当者、野村樹里さんに教えてもらいました。まずは、忙しい朝の食事にもぴったりなひと品です。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ