ライター : FOODIE

三越伊勢丹グループが運営する食のメディア

この記事は、三越伊勢丹が運営する、「FOODIE」の提供でお送りします。
「折敷(おしき)」はご存知ですか? 簡単にいうと「脚がついていないお膳」のようなもので、日本では平安時代から、庶民のあいだで食卓の替わりとして使われていました。
折敷は、今ではさまざまなデザインや種類が増え、より多彩な使い方ができるアイテムに進化。使い方のポイントをおさえれば、ご自宅のダイニングシーンで大活躍するアイテムに!
「折敷は1枚で敷いてもいいし、数枚の折敷を重ねて楽しむのもおすすめ。ランチョンマットを使うように、簡単に華やかさをワンランクアップしてくれる、テーブルコーディネートの強い味方です」そう教えてくれたのは、食空間プロデューサーの丸山洋子先生。
そこで今回、折敷を毎日の食卓に気軽に取り入れることができるコーディネートのポイントを、アイデア例とともに、教えていただきました。

現代の「折敷」の使い方は?

「折敷」という呼び方は、大きな葉を「折って」「敷いて」食事をしていたことからつけられたそうです。平安時代から庶民のあいだで日常的に使用され、その歴史は実に1,000年以上!
【従来の形】四角形で、四方に立ち上がった縁のついた形が基本。素材は木製や漆器が多い。
このような形の折敷に料理を盛った器を並べ、食卓のように使用していました。
【現代の形】平たい形状や円形など、サイズや形が豊富で、素材もさまざま。
上写真は現代のモダンな「折敷」の一例。円形や正方形、高さがある折敷に、サイズもさまざまで、豊富な種類があります。ランチョンマットのように敷いたり、器に見立てて直接食べ物を乗せたりと、さまざまな楽しみ方ができます。
「現代の折敷は、何気ない食卓も素敵に彩り、格を出せます。お手入れも汚れがついたらさっとふきとるだけでOK。フラットな形なので収納するときもかさばりません」
料亭やレストランなどで使われることが多い折敷ですが、最近メディアで取り上げられたことから再び注目が集まっているんだとか。工夫次第でさまざまな使い方ができるので、ぜひご自宅でも使ってほしいアイテムだそう!

【基本】丸山先生が提案! 折敷を使ったテーブルコーディネート3つのポイント

とはいえ、実際に食卓にどのように取り入れればいいか悩みますよね。そこで丸山先生に、初心者でも折敷を使ったテーブルコーディネートを成功させる「3つのポイント」を教えてもらいました!

ポイント① 数枚の折敷の「かさね」を楽しむ

平安時代、十二単など装束の色合わせに用いられた手法「かさねの色目」は、その季節に合った色を重ねてコーディネートすることで、多彩な世界観を表現するというもの。折敷も数枚を重ねることでコーディネートに奥行きが生まれ、何気ないお料理も素敵に映るようになります。

ポイント② 3つの色彩パターンを意識

色の組み合わせは「まとまり」「きわだち」「メリハリ」の3パターンから選んでみましょう。「まとまり」は同系色でまとめたコーディネートで、「きわだち」は民族衣装のような多色配色が特徴。同系色でまとめた中にアクセントカラーをピリッと効かせるのが「メリハリ」です。

ポイント③ 異素材を取り入れる

一つのコーディネートに同じ素材の器ばかりが並ぶと、単調な印象に。漆器や磁器、ガラス、金属と異素材を組み合わせることでコーディネートの幅が広がり、グンと垢抜けて見えます。
折敷は多様な使い方ができるだけに、コーディネートのまとめ方に悩んでしまいそうですが、3つのポイントをおさえるだけなら、チャレンジできそうな気がしてきますよね。

今回のコーディネートで使用する、おもな「折敷」はこの4枚

実際に3つのポイントを押さえたコーディネートを解説するまえに、今回のコーディネートで使用する折敷をご紹介してもらいましょう。どれも丸山先生が監修した、使い勝手にこだわった折敷です。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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