ライター : 相羽 舞

管理栄養士

妊婦がヨーグルトを食べても平気か

食事の栄養バランスが大切な妊娠中は食べるものに気を使いますが、ヨーグルトは食べても問題ありません。また、ヨーグルトを取り入れる時期は妊娠初期からでかまいません。

乳製品に含まれるカルシウムは、胎児の骨や歯を形成するために重要な栄養素です。さらに、体の機能の維持・調節をおこないますよ。日常的に意識して摂るようにしましょう。

この記事では、妊娠中のヨーグルト摂取について、メリットや注意点をふまえてご紹介します。(※1,2)

妊婦にヨーグルトがおすすめの理由

ポイント

  1. 腸内環境を整える
  2. カルシウムが摂れる
  3. 良質なたんぱく質が摂れる
  4. 消化の負担が少ない

腸内環境を整える

ヨーグルトには、腸内で善玉菌としてはたらく乳酸菌が含まれています。乳酸菌には、悪玉菌の増殖を抑えて腸内環境を整えるはたらきがありますよ。

妊娠中は、妊娠を維持するために分泌されるホルモンにより、便秘になりやすくなります。ヨーグルトはそのまま食べられるので、便秘対策のために取り入れやすい食材です。

また、ヨーグルトに豊富な乳酸菌のなかには免疫細胞を活性化する作用をもつものもあるため、免疫機能が低下する妊娠中は積極的に摂り入れましょう。(※2,3,4)

カルシウムが摂れる

冒頭でお伝えしたように、カルシウムは母体や胎児の成長に必要な栄養素。プレーンヨーグルト1食(100g)あたりのカルシウムの含有量は120mgです。

カルシウムは日本人の全世代で不足しています。ヨーグルトを摂ることでカルシウムの摂取量を増やせますよ。

また、カルシウムは一度にたくさん摂ったとしても吸収できる量は決まっているため、毎日継続することが大切です。(※1,5,6)

良質なたんぱく質が摂れる

ヨーグルトは手軽にたんぱく質を補給するのにおすすめです。たんぱく質は、母体や胎児の筋肉や血液のもととなる重要な栄養素

特に、体内で作り出せないアミノ酸を含むものが良質なたんぱく質とされています。肉類や魚類、大豆製品、卵、ヨーグルトを含む乳製品にも含まれますよ。妊娠中期以降は妊娠前よりも主菜を一日あたり3割ほど多く摂るようにしましょう。(※2,7)

消化の負担が少ない

ヨーグルトは、乳酸菌のはたらきによってたんぱく質やカルシウムが消化吸収されやすくなっているのが特徴です。牛乳だとおなかがゴロゴロしてしまうけれど、ヨーグルトなら食べられるという方もいるのでは。

妊娠中はホルモンにより消化管の機能が低下するため、消化の良いものを選びましょう。また、普段からよく食べ物を噛んで食べることも大切です。(※8,9)
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