ライター : あれすーぱ

まずはこちらの画像をご覧ください。

みなさんの家の近くに、このようなラーメン屋さんはありますか?ここまでしっかりと「うまい」と主張するラーメン屋さんは、はっきり言って珍しいですよね。
しかし、「うまい」という言葉にサンドされ、なぜかクッキングパパの顔のような「ラーメンショップ(以下ラーショ)」という文字が堂々と掲げられています。
近付いてのれんを見てみると、「うまいネギラーメンうまい」の文字が。なかなか自己主張の強いお店ですね。 店名ものれんも、謎が深まります……。
実はこのお店の正式名は、単純に「ラーメンショップ」。全国各地に展開するラーメン店のフランチャイズなんですよ。

その組織図はイギリス連邦のごとく…

フランチャイズとは言っていますが、材料やレシピ、店舗デザインなどの制限はそれほど厳しいわけではなく、
フランチャイズとしては、加盟店間における統一への意志はさほど強くなく、個人経営店の緩やかな連合体といった性格を持つ。

出典: ja.wikipedia.org

つまり、かつての旧ソ連の独立国家共同体やスコットランド独立問題で注目を浴びたイギリス連邦のような性格をもっているといえそうです。
連合体は連合体なので、使用する麺やタレなど軸となる部分は大まかに決まっており、そのほかの細かい部分は各店の自由となっているんですね。
ここからは、各地に散りばめられたラーメンショップたちをご紹介。

ラーメンショップ一覧

GOOD MORNING ラーメンショップ

ラーメンショップ 牛久結束店

ラーメンショップAji-Q 角館店

このようにして見てみると、各地でそれぞれの進化を遂げていることが分かりますね。
また、看板に小さく「加盟店募集」と本部の番号を記載している店舗も。全国各地に展開されている背景には、このような企業努力があるんですね。
ちなみに、「GOOD MORNING ラーメンショップ(元椿食堂)」がラーショの名を使い出した正統たる血筋であると言われているといいます。
また、独自に勢力拡大に務める“軍閥ラーショ”も見受けられるようです。
たとえば、さきほどご紹介した「ラーメンショップAji-Q 」は主に秋田を中心に地盤を固める、かの地を治めるゆえに“北天の斗星”たる実力者。水沢店、秋田みなと館店、小岩井店などの支店を築き、地元民の胃袋を手中におさめています。

ラーショには、現代における勝負の主流・家系ラーメンの礎がある

今ではさまざまなお店でしのぎを削っている「家系ラーメン」ですが、その始まりとされているのが、1974年に吉村実氏が創業した「吉村家」。家系ラーメンの歴史も、ラーショの歴史も、ここから始まります。
店主の吉村実氏は不確かながら関東とんこつの異名を持つ「ラーメンショップ」の出身ともいわれ、そのこととどれ程の関係があるのかはわかりませんが、吉村氏本人も語っているように関東の人が好きな醤油味ととんこつをミックスした新たなスープのアイデアを思い付き、後に「家系」と呼ばれるラーメンを誕生させることに成功しました。

出典: www.geocities.jp

このような歴史背景が、家系ラーメン誕生のきっかけがラーショであると言われている理由ですね。

味付けも調理法も各店任せ

お店こだわりの味を各店でしっかりと管理するのが一般的ですが、ラーショの場合は違います。味付けは各店任せで、場所によってまったく違うラーメンが出てくるのです。 決まっていることと言えば、醤油ベースのとんこつ系ラーメンということだけ。麺の量もスープの濃さも、店舗によってまったく異なります。なんでもありのラーメン屋さんなんですね。
「ガッツリ野菜ラーメン」
「ネギ味噌ラーメンチャーシュー」
「ネギラーメン」
いかがでしょうか?一部カブキモノも混じっているようですが、ネギラーメンなどは食欲をそそる見た目です。
では、最後にそんなラーショに対する国民の声をお聞きください。
ラーメンショップの数だけうまいラーメンがあるので、食欲の秋は全国放浪ラーショ旅など断行してみてはいかがでしょうか?
▼ラーメンなど麺好きのあなたはこちらも欠かさずチェック!
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ