ライター : tanukimaru

監修者 : 渡辺 りほ

管理栄養士

亜鉛にはどんな効果がある?

亜鉛は数百種類もの酵素やたんぱく質の材料となり、味覚・嗅覚の維持免疫の維持など、さまざまな作用があります。

また、亜鉛はたんぱく質やDNAの合成に必要なため、膵臓や腎臓など、新しい細胞を作り出す器官には欠かせない栄養素です。子どもの身長の伸びや、骨格の発育にも関わっています。(※1,2)

自己チェック!亜鉛不足になると起こる症状6つ

免疫力が低下する

亜鉛は、免疫反応に関わる栄養素です。亜鉛が不足すると、「マクロファージ」や「好中球」といった免疫細胞の機能がとどこおり、免疫力が低下するため、感染症にかかりやすくなってしまいます。

今までより、風邪をひきやすくなった……と感じたら、亜鉛をしっかり摂れているか確認しましょう。(※1,2)

貧血になりやすい

亜鉛が不足すると、成長すると赤血球となる細胞である「赤芽球」の産生や増殖が阻害され、貧血になるおそれがあります。貧血は、鉄不足が原因であることが多いですが、鉄を摂っても貧血症状がある場合は、亜鉛の摂取量も見直しましょう。

激しい運動をおこなうスポーツ選手は、汗や尿から亜鉛が多く排泄され、亜鉛不足による貧血になりやすいため、とくに注意が必要です。(※2,3)

お腹をくだしやすくなる

普段どおりに食事をしているのに、なぜかお腹をくだしやすい……という場合は、亜鉛が不足しているかもしれません。

亜鉛は、腸管粘膜の状態を維持するはたらきがあります。そのため、亜鉛が不足すると、腸粘膜が萎縮して消化吸収機能が落ちたり、腸粘膜の免疫機能が変化したりして、下痢が引き起こされます。(※2,4)

味覚を感じにくくなる

舌に存在する「味蕾(みらい)細胞」には、甘い・酸っぱい・苦いなどといった、味覚を感じるはたらきがあります。新陳代謝が活発におこなわれる味蕾細胞の生産には、亜鉛が欠かせません。そのため亜鉛が不足すると、新しい味蕾細胞の生産がとどこおってしまい、味覚を感じにくくなることがあります。(※5)
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