ライター : 前田未希

料理家 / フードコーディネーター

コツを押さえておいしいイカ大根を作ろう

イカの香りが全体に広がり、煮汁に染まりほっくりと炊き上がった大根。イカ大根は、お酒を呑む時に出されると嬉しい鉄板料理ですよね。和食というと難しく感じがちですが、コツさえ押さえればそんなに難しくありません。 大事なのは、しっかりと大根を下茹でして味しみを良くすること。そしてイカを煮すぎて硬くしないこと。この2つに気をつければ、調味料は必要最低限でも、イカから旨味が出るので勝手においしくなってくれるんです。 イカのさばき方も、魚をさばくことに比べて実はとっても簡単。この機会に、ぜひチャレンジしてみませんか?

『イカが柔らか!イカ大根』の作り方

分量(2人分)

イカ 1ぱい 大根 1/4本(350〜400g) 刻みネギ おこのみで 米(なければ省略可) 小さじ1 A 水 250cc A 酒 50cc A 砂糖 大さじ1 醤油 大さじ2 みりん 大さじ1

作り方

①大根は皮を剥き、1.5〜2cmの厚さに輪切りし、半月状に切る。
②鍋に米を混ぜたたっぷりの水を用意し、大根を水から15分ほど煮て柔らかくする。
竹串を刺した時にすっと入るようになれば、茹で上がりです。米のとぎ汁を使用すると大根の臭みがぬけますが、ない場合は省略しても大丈夫です。
③イカをさばく。
写真のように胴体に指を入れて、くっついている部分を離していきます。離し終わったら、左手で胴体を持ち、右手で目やゲソの部分を持ってゆっくりと引っ張ると、①胴体と②内臓・ゲソ部分の2つに分かれます。
取り出した内臓は使わないので、目の下1〜2cmのところで切り落とし、ゲソと分けましょう。胴体に写真中央に写っている軟骨が残っていることがあるので、確認して取り除きましょう。あとは外側、内側の両方を流水で洗えば、イカのさばきは完成!
胴体は輪切りにし、ゲソやミミは食べやすい大きさに切りましょう。胴体の根本(目に近い部分)には硬い部分があるので、輪切りにする際に包丁でこそぎ落とすといいですよ。
④鍋に大根、イカ、Aを加えてひと煮立ちする。
⑤沸いたら弱火にして5分ほど煮て、アクを取り除く。
火が強いとイカが固くなってしまいます。沸騰したら、必ず弱火に。
⑥醤油とみりんを加えてひと煮立ち。
⑦落し蓋をして、弱火で20〜30分煮て、冷ます。
醤油とみりんを加えてひと煮立ちしたら、火加減はとろ火〜弱火にしてじっくりと火を入れましょう。煮物は火を止めてから味が染みます。 煮たあとは、必ずいったん冷まして味を染み込ませましょう。余熱でイカが柔らかく仕上がり、大根にもよく味が染みるようになります。

ネギを散らして、できあがり

食べる直前に、軽く温めてお召し上がりください。イカのほんのり赤みがかった色に煮汁が染まって、食欲をそそります。イカの柔らかさに驚きますよ!じゅわっと味が染み込んだ大根も絶品です。 色は濃いですが、イカの色の影響もあるので味はくどくありません。見た目よりすっきりとした後味で、どんどん箸が進みます。 できたてよりも、作り置いておいた方がおいしいので、晩酌にはもってこいです!ビールにハイボール、酎ハイ、日本酒に梅酒など、お好きなお酒と合わせてお楽しみください。

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