ライター : tanukimaru

(1)Stargazey Pie

直訳すると「星を見上げるパイ」。

なぜ星を見上げさせたのか。以下はWikipediaの意訳です。
「Stargazy pie」は16世紀に実在した「Tom Bawcock」という漁師を讃えるために食べられているそうです。
海が荒れ、漁にでることができなかったある日、クリスマスを前に、魚が主食であった村人たちは飢餓に直面していました。しかし12月23日、「Tom Bawcock」は勇敢にも嵐に立ち向かうことを決め、漁に出たのです。激しい嵐にもかかわらず、彼は村人全員に行き渡る程の魚を捕えることができました。「Tom Bawcock」に感謝した村人は、「捕らえた魚が入っていることが分かるように」頭を出してパイに入れられて振舞われたのです。
理由がわかると合点がいきます。ちなみに、ジブリ映画の傑作「魔女の宅急便」にもこの「Stargazy pie」が出てきます。
主人公の「キキ」があるおばあちゃんに頼まれてこの子に配達した「にしんとカボチャのパイ」 せっかく届けたパイをこの子は「私これキライなのよね」と言って捨て置きます。 皆が「コノヤロー!」と思ったこちらのシーン。
劇中ではこんな感じのパイですが…
実際はこれです。そりゃキライにもなります。気持ちわかります。
▼イギリスには、こんなパイもあるんですよ。

(2)Jellied Eels

直訳すると「ゼリーうなぎ」です。悪ふざけみたいな料理ですが、かつてはロンドン市民の低所得者層の主食だったそうです。
16世紀から19世紀のロンドンにおいて、ウナギは安くて栄養がある庶民にも手軽な食材であった。かつてのテムズ川にはヨーロッパウナギが多く生息し、貧困層にとっては主食になっていたのである。テムズ川でウナギがとれた時代の名残として、テムズ川にはイールパイ・アイランドという小島が存在する。18世紀のロンドンに、「イール・パイ・アンド・マッシュ・ハウス」と呼ばれる形式のウナギ料理店が出現した。

出典: ja.wikipedia.org

しかし生活が豊かになるにつれてうなぎの需要は激減し、今ではロンドンでうなぎを出している店はほとんどないそうです。

(3) Haggis

これはスコットランドの伝統料理「ハギス」。

羊の内臓を羊の胃袋に詰めてゆでたものだそうです。内蔵を胃袋に…

スコットランドでは一般的な食べ物で、既製品を肉屋で購入できる。近年では動物の胃袋の代わりにラップで包んだ商品や、缶詰などもあり、ベジタリアン用の野菜で作られたハギスも存在する。

出典: ja.wikipedia.org

その気色悪さに、フランスのシラク元大統領が「あんな酷い食い物を食うような奴らは信用できん」とまで言われたそうです。フランスは美食の国ですからね。

(4)Black Pudding

「Black Pudding」などと言うと、真っ黒なプリンかな?と思ってしまいそうですが、こちらは「豚の血の腸詰め」です。 生々しすぎる…
豚の血に、角切りにしてゆでた豚の脂身、小麦粉、オートミール、ニンニクなどが材料で、肉は使わないのがイギリスの伝統的な作り方である。

出典: ja.wikipedia.org

要は、豚の腸に血液を材料として加えたソーセージです。なんじゃそりゃ…

(5)Spotted Dick

こちらは単なるレーズンを使った蒸しパンなのですが、名前がひどい。直訳すると 「ほくろだらけのチ◯コ」 です。諸説ありますが、「pudding」が「puddink」→「puddick」→「dick」に変わったとも言われているんですよ。 ただイギリスでは、実際に名前を改名したこともあったんだそう。

(6)Laverbread

「Laverbread」は伝統的なウェールズの料理です。「bread」とついていますがパンではなく、いわゆる海苔です。日本で言う岩のり的な感じです。

こちら、ウェールズ以外ではまったく食べられていないような料理だったのですが、どうもダイエットにいいとかで、にわかに注目を浴びているそうです。
海藻に含まれる繊維アルギンというのがカギを握っているらしく、75%脂肪摂取を防ぐことができるという研究結果が発表されたのだそうです。

出典: london-nekonasu.blogspot.jp

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