ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

監修者 : 竹内 弘久

杏林大学医学部付属病院 外科医

適量なら体にいい!銀杏の栄養と効果

ぎんなんには、整腸作用がある食物繊維のほか、ビタミンCやビタミンEなどが豊富。ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用があり、老化対策にも役立ちます。適量であれば健康維持に役立つ食材です。

ただし、食べ過ぎると体に悪影響を及ぼすおそれがあり注意が必要です。具体的な症状や対策を見ていきましょう。(※1,2)
竹内先生:
「とくに子どもの摂取には注意が必要です。銀杏の過剰摂取で、主に嘔吐とけいれんの症状が認めた場合は受診してください。

特に、けいれんが起こった場合は緊急で受診が必要です。なお、けいれんを誘発するので吐かせてはいけません」(※3)

銀杏の食べ過ぎによる症状

症状

  1. 嘔吐や下痢
  2. けいれん
  3. 意識の消失

嘔吐や下痢

ぎんなんを食べ過ぎると、嘔吐や下痢といった中毒症状が出ることがあります。とくに嘔吐はぎんなん中毒のなかでもよく見られる症状です。

ぎんなんにはビタミンB6のはたらきを阻害する物質が含まれています。ビタミンB6の欠乏状態になることにより、さまざまな中毒症状が出ると考えられています。(※4,5,6)

けいれん

けいれんは、嘔吐の次によく見られるぎんなん中毒の症状です。全身がけいれんするほか、両腕のふるえが見られる場合もあります。

けいれんは繰り返し起こることがあるため、いったん症状が治まっても注意が必要です。(※4,5)

意識の消失

大量にぎんなんを食べたり、ぎんなんへの感受性が強かったりして中毒の症状が重い場合は、意識を失うおそれが。

とくに生のぎんなんは加熱済みのものより毒性が強いと考えられています。食べる量に注意するだけでなく、生食も控えましょう。(※7)

一日何個まで?銀杏の食べ過ぎの目安

加熱済みのぎんなんを一度に10~50個食べると、急性中毒の症状が起こると考えられています。また、小さな子供は6~7個の喫食で症状が出るおそれが。

一概に何個までなら食べていいかとは決められませんが、成人の場合は一日に9個以内を目安にしましょう。(※4,7)
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