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教えてくれた人
Lue 真鍮作家 / 菊地流架さん
アクセサリー作家の父を持つ菊地流架(きくち るか)さんは、幼少期から多くの制作品に触れる。2000年頃からは父の元で彫金によるアクセサリーを制作。2006年、真鍮によるカトラリー作りを始める。自身のブランド「Lue(ルー)」を岡山県瀬戸内市に立ち上げ、真鍮素材を中心としたカトラリー・雑貨・アクセサリーを制作し販売をおこなっている。
アクセサリー作家の父を持つ菊地流架(きくち るか)さんは、幼少期から多くの制作品に触れる。2000年頃からは父の元で彫金によるアクセサリーを制作。2006年、真鍮によるカトラリー作りを始める。自身のブランド「Lue(ルー)」を岡山県瀬戸内市に立ち上げ、真鍮素材を中心としたカトラリー・雑貨・アクセサリーを制作し販売をおこなっている。
菊地さんに聞く「真鍮食器」の魅力
「真鍮」は、亜鉛と銅を混ぜて作られる合金素材。上品で美しい金色をしており、アクセサリーや雑貨によく使われています。韓国料理屋さんでよく見かける “スッカラ” とよばれるスプーンを連想する方も多いのではないでしょうか。
器好きや、モノを大切にしたい人なら絶対ハマってしまう真鍮食器。まだまだ知られていないその魅力について菊地さんに伺いました。
器好きや、モノを大切にしたい人なら絶対ハマってしまう真鍮食器。まだまだ知られていないその魅力について菊地さんに伺いました。
菊地さん:
「真鍮食器は錆びにくく、経年変化を楽しめます。正しいお手入れやメンテナンスをすることで長年使用できますよ。大切に扱っていけば、世代を超えて使い続けられます。
あとは、ほかの素材にはないやわらかい質感も魅力のひとつです。亜鉛と銅の配合によって質感は異なり、銅が多いほどやわらかくなりますね。Lueでは、やわらかすぎず使いやすい硬さに配合にしており、亜鉛35%:銅65%の比率で混ぜて作っています」
「真鍮食器は錆びにくく、経年変化を楽しめます。正しいお手入れやメンテナンスをすることで長年使用できますよ。大切に扱っていけば、世代を超えて使い続けられます。
あとは、ほかの素材にはないやわらかい質感も魅力のひとつです。亜鉛と銅の配合によって質感は異なり、銅が多いほどやわらかくなりますね。Lueでは、やわらかすぎず使いやすい硬さに配合にしており、亜鉛35%:銅65%の比率で混ぜて作っています」
どう変わる?経年変化の楽しみ方
真鍮食器は、 “育てる食器” として日々変化を楽しめるということがわかりました。長年大切に扱ったものは、自分だけの道具として愛着が湧きますよね。使う前はピカピカの真鍮ですが、実際どのように経年変化していくのでしょうか。
菊地さん:
「真鍮は空気に触れると酸化被膜がつき、黒っぽい色味に変化していきます。見方によってはちょっと白っぽくなったりもしますね。酸化被膜は、その名の通り真鍮食器に膜が張っていく感じで、イメージとしてはオブラートに包まれているみたいな。質感は感覚的な話になるんですけど、最初よりはちょっとやわらかく変化しているのを感じられると思います」
菊地さん:
「真鍮は空気に触れると酸化被膜がつき、黒っぽい色味に変化していきます。見方によってはちょっと白っぽくなったりもしますね。酸化被膜は、その名の通り真鍮食器に膜が張っていく感じで、イメージとしてはオブラートに包まれているみたいな。質感は感覚的な話になるんですけど、最初よりはちょっとやわらかく変化しているのを感じられると思います」
変化は扱い方によって変わる、だから面白い
菊地さん:
「扱い方によって変化の仕方は変わります。自分の性格がそのまま映し出されるみたいな感じで(笑)。そこが真鍮の面白いところでもあるんです。
扱いに気をつけていると、その分キレイに酸化膜が張り、色味が均等になります。最初のキラキラした状態を保つのは、酸化膜が張らないように管理しなきゃだからむずかしい。キラキラしたゴールドをキープするっていうよりは、落ち着いていくのを楽しむのがおすすめですね。
一方で雑に扱うと、その分変化するのが早いです。塩や油がついた部分は著しく色が変わったり、緑青(ろくしょう)っていう青いサビができたりするので注意が必要。でも、好みによって扱い方をわざと変えるのも全然いいと思います!」
銅サビの一種である緑青は、身近なものだと “10円玉の青っぽいサビ” のこと。昭和時代は毒だとされていたそうですが、その後毒性はないと証明されていることも教えていただきました。(※1)
「扱い方によって変化の仕方は変わります。自分の性格がそのまま映し出されるみたいな感じで(笑)。そこが真鍮の面白いところでもあるんです。
扱いに気をつけていると、その分キレイに酸化膜が張り、色味が均等になります。最初のキラキラした状態を保つのは、酸化膜が張らないように管理しなきゃだからむずかしい。キラキラしたゴールドをキープするっていうよりは、落ち着いていくのを楽しむのがおすすめですね。
一方で雑に扱うと、その分変化するのが早いです。塩や油がついた部分は著しく色が変わったり、緑青(ろくしょう)っていう青いサビができたりするので注意が必要。でも、好みによって扱い方をわざと変えるのも全然いいと思います!」
銅サビの一種である緑青は、身近なものだと “10円玉の青っぽいサビ” のこと。昭和時代は毒だとされていたそうですが、その後毒性はないと証明されていることも教えていただきました。(※1)
お手入れは簡単。気にしすぎなくて大丈夫
扱い方によってさまざまな個性が出る真鍮食器。日頃どのようにお手入れして、何に気をつけて扱うのがいいのでしょうか。
菊地さん:
「お手入れはわりと簡単なんです。基本使ったら洗って、タオルで拭いてもらうだけ。普通の食器と変わらない。使わず置きっぱなしにしておくと膜が張りすぎちゃうので、ちょこちょこ使うといいですよ。
メンテナンスも不要で、どうしても汚れが気になるときだけ酸に浸けます。家庭でおこなう場合、5分ほどお酢に浸けてメラミンスポンジなどで磨いてください。あんまり神経質になることはないけど、長時間水や酸に浸けたまま放置にするのはおすすめしないです。変色したり、食品に色が移ってしまったりすることもあるので!」
菊地さん:
「お手入れはわりと簡単なんです。基本使ったら洗って、タオルで拭いてもらうだけ。普通の食器と変わらない。使わず置きっぱなしにしておくと膜が張りすぎちゃうので、ちょこちょこ使うといいですよ。
メンテナンスも不要で、どうしても汚れが気になるときだけ酸に浸けます。家庭でおこなう場合、5分ほどお酢に浸けてメラミンスポンジなどで磨いてください。あんまり神経質になることはないけど、長時間水や酸に浸けたまま放置にするのはおすすめしないです。変色したり、食品に色が移ってしまったりすることもあるので!」
菊地さん:
「真鍮素材はステンレスほど硬くはないため、かなり丈夫とは言えないけど、普通に使っていれば長年使用できます。Lueの商品を飲食店で使ってもらっていますがとくに問題ないです。
もちろん傷がつくこともあります。ピンポイントの汚れを固いブラシやスポンジで軽くこする分には問題ないですが、ワイヤーブラシで強く磨いたりするのは避けたほうがいいでしょう。
こんな感じで注意点はあるけど、扱い方に慣れてくればむずかしいものではありません。真鍮は錆びにくいし、自分自身もたまに使いっぱなしにしますが良い状態のままですよ」
「真鍮素材はステンレスほど硬くはないため、かなり丈夫とは言えないけど、普通に使っていれば長年使用できます。Lueの商品を飲食店で使ってもらっていますがとくに問題ないです。
もちろん傷がつくこともあります。ピンポイントの汚れを固いブラシやスポンジで軽くこする分には問題ないですが、ワイヤーブラシで強く磨いたりするのは避けたほうがいいでしょう。
こんな感じで注意点はあるけど、扱い方に慣れてくればむずかしいものではありません。真鍮は錆びにくいし、自分自身もたまに使いっぱなしにしますが良い状態のままですよ」
使い始めにしておくことは?
菊地さん:
「コーティングとか、特筆して最初にやる作業はないですよ。使い始めの注意点としては、まだ酸化膜がついていないので色がつきやすいこと。これも過度に気にする必要はないけど、使い終わったら早めに洗って水気を取るようにしてもらえればOKです。
お皿は油が出やすい食べ物や生ものを置くと、表面積が広い分そのまま置いた跡が残って目立つことも。ある程度酸化膜がついたら大丈夫なので、色や質感がちょっと変わってくるまで様子を見ましょう。その辺だけ意識してもらえれば、キレイに変化する様子が楽しめます」
「コーティングとか、特筆して最初にやる作業はないですよ。使い始めの注意点としては、まだ酸化膜がついていないので色がつきやすいこと。これも過度に気にする必要はないけど、使い終わったら早めに洗って水気を取るようにしてもらえればOKです。
お皿は油が出やすい食べ物や生ものを置くと、表面積が広い分そのまま置いた跡が残って目立つことも。ある程度酸化膜がついたら大丈夫なので、色や質感がちょっと変わってくるまで様子を見ましょう。その辺だけ意識してもらえれば、キレイに変化する様子が楽しめます」
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