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その便秘、「大腸の砂漠化」のせいかも
暑い日が続いた今年の夏。ようやく季節の変わり目となり、ひとごこちついたような陽気の日々にホッとしている人も多いのでは?
しかし、過ごしやすい秋本番が近づく一方で、夏から続く便秘に悩んでいるという声を聞くことが少なくありません。
夏便秘の原因として今年にわかに注目を集めたワードが「大腸の砂漠化」。気づかないうちに陥っていた水分不足で大腸が砂漠のように乾いてしまい、おなかに溜まった老廃物を排出しにくくなる、という症状です。しぶとく暑さが残り、夏疲れを引きづりがちな季節の変わり目も、これを原因とした便秘には注意が必要です。
大腸の砂漠化がどんな症状で、どんなことに気をつけたらいいのか。そして、乾いた大腸を潤すにはどんな方法が良いのか。30年にわたって4万人の腸を診てきた専門医の先生に訊きました。
お話を聞かせてくれたのは……
大腸の砂漠化、原因は?
松生先生によると、「『大腸の砂漠化』とは、本来は水分が多くあるべき大腸が、まるで砂漠のように乾燥してしまっている状態のこと」。特に暑い時期に増えるという症状ですが、原因として考えられるのは以下の2点だといいます。
・食事量の低下
・発汗量の増加
「食欲が減退し、食物の摂取量が減少すると、食物繊維の摂取量も減退してしまいます。加えて発汗によって体の水分が失われると、大腸内の水分量が減り、便のもとの水分が少なくなって固形化しやすくなり、排出しにくくなる。この状態を放置すると、便が硬くなり、腸の蠕動運動が低下、腹部にガスが溜まりやすくなって、腹部の膨満感、排便障害、便秘などが起こりやすくなっていきます」
夏疲れを引きづり食事量が戻らない人、無理なダイエットで食事量を減らしている人が便秘で悩んでいるとしたら……、これが原因である可能性も考慮した方がよさそうです。
大腸の砂漠化対策には食物繊維を
水分不足が問題なら、多めに水を飲むなどすればいいのでは?そう思って質問すると、
「食事をあまりとらなければ、本来摂取した水分の90%は小腸で再吸収されてしまうので、大腸まで到達する水分の量がますます減少していきます」と松生先生。
食事をしっかり取らなければ、水や飲料を飲んでもほとんど大腸には届かない。では、食欲が落ちているとき、どのようにすれば大腸の渇きを効率よく解消することができるのでしょう。
「水分を保持できる食物繊維を豊富に含んだ食べ物を摂取するなど、水分を多く含む消化物を大腸にまで届けることが大切です」
大腸の砂漠化対策には「キウイフルーツ」
松生先生によると、「食物繊維の中でも、特に保水力のある物を取ることが重要」なのだとか。そんな食品の一つとして先生がすすめてくれたのがキウイフルーツです。
「キウイフルーツは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスが理想的。さらに、キウイフルーツの食物繊維には、便の膨張と保水力をアップさせる働きがあることを示す研究もあります」
さらに、キウイフルーツの食べ方をひと工夫すると、便秘解消の期待感は高まるといいます。いったいどんな食べ方かというと……。
おすすめは「キウイ+オリーブオイル」
「便秘解消という視点でのキウイフルーツの食べ方としておすすめしたいのがエキストラ・バージン・オリーブオイルがけ。
ヨーロッパでは古くからオリーブオイルには便秘解消効果があるとして用いられてきました。中でもおすすめしたいのが、オリーブのみを絞ったままで生成されていないエキストラ・バージン・オリーブオイルです。
食べ方は簡単です。まず、キウイフルーツを半分に割り、真ん中の部分をひと口食べます。あとは、ひと口食べて空いたくぼみにティースプーン1杯分のエキストラ・バージン・オリーブをかけて食べるだけ」
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