食べてうつぬけ!梅雨のうつ状態を解消するための食事術

雨降り続きの6月は、ココロの調子を崩す人が増える時期です。憂うつや疲れやすさでパフォーマンスが上がらない方におすすめしたいのが、ふだんの食事を見直すこと。なにをどう食べたらいいのか、ベストセラー『ココロの不調回復 食べてうつぬけ』の著者であり精神科医の奥平智之先生に訊きました

2019年6月25日 更新

食事を見直せばうつ状態を改善できる!?

なにをするのも億劫……そんな状態が続いている人いませんか?梅雨うつなんて言葉があるように、雨の多い6月〜7月初旬は1年中でも憂うつな気分になりがちな時期。疲れやすかったりストレスが溜まりがちだったりで、ココロだけでなくカラダの調子まで落ち込んでしまうことも少なくありません。上がらないパフォーマンスをどうにかしたいと思うなら、やはり対策は不可欠。
そこでおすすめしたいのが、ふだんの食事を見直すこと。おいしいものを食べると元気が出るでしょう?だからというわけではありませんが、食事を変えるとココロにもカラダにも変化が起こるそうなんです。
では、食事のなにをどう見直せばうつ状態の改善を目指せるのか。ベストセラー『ココロの不調回復 食べてうつぬけ』の著者として知られる精神科医・漢方医の奥平智之先生に、梅雨のうつ状態の原因と、食事でココロの元気を取り戻す方法を訊きました。

お話を聞かせてくれた人

奥平先生の顔画像

奥平智之 先生 日本栄養精神医学研究会 会長 / 医療法人山口病院 精神科部長
「メンタルヘルスは食事から」。血液検査結果の栄養面からの深読み(血液栄養解析)を活用し、個々の体質や病態に合わせ、食事や栄養、漢方を取り入れた診療を実践。貧血まで至らない鉄欠乏による心身の不調者が多いことから、鉄欠乏の女性を”テケジョ”、子供を”テケコ”と名付け注意喚起をしている。栄養の問題を解決するだけでよくなるうつ状態を「栄養型うつ」と命名し、栄養精神医学の大切さを啓蒙している。

奥平智之 講演会情報
2019年7月7日(日) 12:30〜16:30『腸管と亜鉛を考える』(半蔵門)
心身に重要な栄養素である『亜鉛』と、栄養を吸収する『腸管』についてわかりやすく解説。

梅雨、気分がのらない原因は「栄養不足」かも

そもそも、なぜ梅雨になるとココロが不安定になってしまう人がいるのでしょう。
「梅雨の時期に見られる一過性のうつ状態は、精神医学的には適応障害と診断されることもあります。気圧の低下や日照時間が短いなど、気候・気圧の変化がストレスとなり、一過性のうつ状態が引き起こされるのだと考えられます」(奥平先生)
先生によると、低気圧によって起こる不調は憂うつ、頭痛、神経痛、耳鳴り、めまいなど。また、日差しを浴びる時間が短くなるとセロトニンやメラトニン(※)の分泌量が減り、うつ状態になりやすくなる可能性があるといいます。
※セロトニン(幸せホルモン)もメラトニン(おやすみホルモン)も脳内で働く神経伝達物質のひとつ。感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっている。また、セロトニンはメラトニンの原料となる。
ある意味、誰もが同じように感じているストレスが原因となっているわけですが、うつ状態になる人もいれば、元気を保てる人もいる。ならば、うつ状態になってしまう理由がほかにもなにかあるはずです。その違いのひとつとして考えられるのが、「隠れ栄養欠乏の有無」だと奥平先生。
「ちゃんと食事を摂らなかったり、簡単な軽食やファーストフード、外食などですませてしまったり。そういう食生活を続けている人が梅雨を迎えてストレスが増えると、栄養型うつになる可能性が高くなります。栄養型うつとは、栄養の問題を解決すると症状が良くなる“うつ状態”のこと。たとえばビタミンB群やたんぱく質、ビタミンD、ミネラル(鉄、亜鉛、マグネシウム)、コレステロールなどの欠乏によって栄養型うつになる場合があります」
なかでもたんぱく質とビタミンB群はココロの基本栄養素であり、疲労やストレスが増すほど消費量が増え、不足しがちになるとのこと。これらが足りなくなると、ココロのバランスを保つための脳内ホルモンやコルチゾール(ココロとカラダのストレスを和らげるホルモン)、神経を含む全身の細胞におけるエネルギー産生が減り、うつ状態になりやすくなるんですって。

糖質の摂りすぎがむしろイライラの原因に…!

さらに、糖質の摂りすぎにも注意が必要です。強いストレスを感じると甘いジュースやスイーツがほしくなるという人がいますが、それは糖質を摂ると一時的にセロトニンの分泌が増え、回復したように感じられるから。でも実際は逆です。

「糖質過多な食事を摂ると、血糖値が乱高下し、イライラや不安などの精神症状が出やすくなりますし、長期的にはストレスに対処する副腎が疲れてきて、ストレスに弱くなります。また、腸内の悪玉菌は糖質が大好物なので、悪玉菌が増えて腸内環境が悪化、栄養を上手く吸収できなくなってしまいます。加えて、糖質の代謝にビタミンB群が使われ、ココロの健康維持に必要な栄養が不足しやすくなるんです」(奥平先生)
少量なら問題ありませんが、甘いものを食べ過ぎてしまいがちな人、炭水化物(糖質)に偏った食事をしている人は要注意。元気になるために食べているつもりの甘いものが、あなたのうつ状態の原因になっている可能性がありますよ!

脱 梅雨うつ!うつぬけのための食事術

さて、ここからが本題です。栄養不足によるうつ状態を改善するにはどういう食事をすればよいのでしょう。前提となるのはココロの健康維持に必要な栄養素をしっかり補給することと、糖質過多をやめること。そこで意識してほしいのが食事の順序です。なにから食べるべきかは、「食が細い人と食べ過ぎてしまいがちな人で違います」と奥平先生。

食事の順序について

食が細い人:メインディッシュを先に食べる

「サラダだけでお腹いっぱいになってしまう。それではたんぱく質を十分に摂取できません。そこで、メインディッシュから先に食べるようにしてください。朝・昼・夕の3食で、たんぱく質(できれば動物性)を2種類以上食べるよう意識しましょう。主食を食べないと満足感を得られないという人は、最後にごはんを食べること」
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