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『ミシュランガイド東京』史上初掲載のおにぎり専門店
この記事は、豊かなフードライフを演出するWEBメディア「dressing」の提供でお送りします。
昭和29年に創業した東京最古のおにぎり屋さんが、『ミシュランガイド東京 2019』の「ビブグルマン」(5,000円以下でコストパフォーマンスに優れたお店)に選出された。
『ミシュランガイド』史上初の“おにぎり”専門店が掲載されたとあって、グルメ通のみならず業界内外で大きな話題を集めている。
「幼い頃から、創業者である祖母が作るおいしいおにぎりを食べて育ってきました。その記憶をもとに自分がおいしいと思うおにぎりを作っています」。
こう話すのは『おにぎり浅草宿六(やどろく)』の三代目・三浦洋介さん(写真上)。“東京で一番古いおにぎり専門店”の看板を背負って、現在、昼は三浦さん、夜はお母さまがそれぞれ店を切り盛りしている。
店内はまるで寿司屋のよう。L字のカウンター8席(写真上)を中心に、2卓のテーブル席で構成されており、寿司屋のネタケースを彷彿させるショーケースの中には、色とりどりのおにぎりの具材が並んでいる(写真下)。
具材の種類は常時17種類前後をラインナップ。海苔・米・具というシンプルな要素で構成されるゆえ、素材に対するこだわりに余念がない三浦さん。
毎年、自身が米の出来を味見して、一番おいしいと思う単一原料の米を採用しているそう。また東京湾産の江戸前海苔や、創業当時から取引関係のある具材の調達に至るまで、初代から受け継がれたスタイルも健在だ。
米・海苔・具のバランスが最高のおにぎりとは?
では早速、こだわりのおにぎりを紹介しよう。
こちらは定番の「さけ」(写真上)。築地の河岸から卸してもらっている、北海道産の鮭を使用。ほぐしきる前のたっぷりとした切り身感も味わうことができ、一番人気というのも納得だ。
「たらこ」(写真上)も北海道産を使用。昼間の三浦さんの時間帯は生タラコ、夜のお母さまの時間帯は焼きタラコを握っているそうで、食べ比べてみるのもおすすめ。
紀州から取り寄せているという「梅干」(写真上)は、米に合う優しい酸味と塩味が特徴。夜を担当するお母さま曰く、「食べやすい梅干しなので、梅干しが苦手でも、うちのおにぎりで食べられるようになったというお客様もいますよ」。
そのほか、「こんぶ」や「塩紫漬」(写真上)といったおにぎりに加え、「山ごぼう」や「福神漬け」「紅生姜」「葉唐辛子」などの変り種も用意している。
そんな“おにぎり”は一度、型にご飯と具材を入れてサイズと形を調整。手のひらに塩をまぶして、具材の種類やその日のご飯の状態に合わせてバランスよく手で握っていく。
「今は新潟県産のコシヒカリを使っていますが、海苔の香りの強さや具材の味に負けず、かといってそれぞれの味を邪魔しないお米を、毎年吟味。お店では羽釜で炊き上げています。米・海苔・具のバランスがちょうど整うようなおにぎりを意識していますね」と三浦さん。
今では、大手コンビニの商品開発担当者が情報収集をしに来たり、おにぎり屋さんを開業する人たちがヒントを得るために訪れたりするという、まさにおにぎりのパイオニア的な『宿六』。ぜひ“ビブグルマン”の味を堪能してみてはいかがだろうか。
メニュー
▼おにぎり
葉唐辛子、しらす、山ごぼう、おかか、福神漬、紅生姜、こんぶ、塩紫漬 280円
梅干、さけ 300円
たらこ 330円
*ランチはおにぎり2個690円~、おにぎり3個930円~で、ともに豆腐味噌汁・沢庵付き(290円以上のおにぎりは差額分を支払えば組み合わせ可能)
おにぎり浅草宿六
※上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。
提供元:
▼おいしいおにぎりの握り方はこちら♪
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