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暖かい午後、食後の眠気で困っていませんか?
春眠暁を覚えず、なんて言葉がありますが、初夏も間近となったこの時期も負けずおとらず眠くなりやすい季節です。お昼ごはんでお腹を満たした午後の睡魔なんて強烈ですよね。いくらがんばって目を開けていてもだんだん意識が遠くなり、こっくりこっくり船を漕ぎ……。ハッと気づけば手元にべったりよだれのあと……なんて、さすがに周りの目をごまかしきれません。
そこまでひどくなかったとしても、集中をさまたげる眠気は勉強や仕事の邪魔者。ランチ後の困った眠気、なにかよい解消法はないのでしょうか。
昼食後に強い眠気を感じる原因は?
「昼食後に眠くなるのは、ふつうのリズムで暮らしているならある程度仕方のないことです」というのは、青山・表参道 睡眠ストレスクリニック院長の中村真樹(なかむら・まさき)先生。日本睡眠学会専門医・日本精神神経学会精神科専門医(指導医)であり、睡眠障害全般に詳しいドクターです。
「サーカディアンリズムというのですが、人の体には目から入った光によってリズムを調整する体内時計が備わっていて、眠気は一日の間で波打っています。そのなかで、多くの人にとって昼食後となる12時から14時は眠気が強まる時間帯なんですよ。つまり、昼食後というのはそもそも眠くなりやすいんです」
昼食後は眠くなって当然。あくびをしているのが自分だけじゃないと思えば、居眠りの罪悪感も多少は軽くなりますね。とはいえ、眠気の強さには個人差があり、耐えられる人がいる一方で完全に寝落ちしてしまう人もいます。ほかにも要因があるのでは?
「血糖値の上昇も眠気の原因です。人間も動物。空腹の状態が続けば死んでしまうので、捕食しなければいけません。そのための活動を効率よく行えるよう、オレキシンという神経伝達物質が覚醒度を制御しているんです。お腹が空いているときは覚醒度を上げて捕食行動を助け、捕食後はエネルギーを取り込むことに専念できるよう覚醒度を下げて動かないようにする。血糖値が下がっているときに覚醒度を上げ、血糖値が上がると眠気を強くするんじゃないかといわれているんです」
食後の眠気対策!3つのランチ術
わたしたちを悩ませる昼食後の眠気。その原因が体内時計の影響と血糖値の上昇にあるとして、後者については食べるものや食べ方次第でどうにかできそうな気がします。管理栄養士の岡田明子(おかだ・あきこ)さんによると、「血糖値の上昇をゆるやかにするやり方はいくつかあります」とのこと。すぐに試せそうな3つの方法を伺いました。
1. ベジファーストを心がける
「食べる順番を意識するといいと思います。たとえば、食事の最初に生野菜のサラダやスープを摂る。これだけでも血糖の急激な上昇を抑えることができます」
2. 低GIの食品を選ぶ
「低GIの食品を選ぶようにすれば血糖値の上昇を抑えることができます。お米を食べたいなら白米よりも玄米にし、麺類を食べたいときはうどんよりもおそばを選ぶ、といった具合ですね」
3. 早食いや大食いをしない
「早食いをして腸内に一気に糖が運ばれると、短時間で血糖値が上昇してしまうので要注意です。また、大食いも血糖値の急上昇を招くのでいけません。ゆっくりかんで、腹8分目を意識しながら食事してください」
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