伝来当初の索餅は、小麦粉ともち米(米粉)を練って縄状にし、油で揚げた菓子。現在のような細長い麺になったのは、室町時代以降といわれています。
ひやむぎとそうめんの違いとは?気になる分類の仕方をチェック
夏になると食べたくなる、冷たくておいしい「ひやむぎ」と「そうめん」。見た目も味もそっくりですが、何が違うのかご存知ですか?この記事では、ふたつの麺の歴史と、分類方法の変遷について紹介します。ぜひ食べ比べてみてください。
「ひやむぎ」と「そうめん」はどこから?その歴史の違い
そうめんの歴史
伝来当初の索餅は、小麦粉ともち米(米粉)を練って縄状にし、油で揚げた菓子。現在のような細長い麺になったのは、室町時代以降といわれています。
ひやむぎの歴史
冷麦のほか、冷麺、切冷麺という呼ばれ方もしていたようで、同じ小麦粉で作る麺で切り方も同じ「饂飩(うどん)」とは区別されていたよう。やがて時代が下ると、冷たいものはひやむぎ、熱いのはうどん、という区別もされていたようです。
細いひやむぎは冷やしやすく、太いうどんは熱が逃げにくい構造のため、そのような棲み分けがされたのかもしれません。
「ひやむぎ」と「そうめん」の分類の歴史
もともと作り方の違いで区別していた!?
原材料が小麦粉・水・塩でまったく同じふたつの食べ物。もともとはこの作り方の違いによって区別されていたのです。手作りなので、見た目にも違いがありました。
機械製麺の普及で分類方法が変わった
麺を絞り出す孔の太さを変えるだけで、うどんでもそうめんでも、自由自在にできるからです。これによって、少し太いものをひやむぎとして商品化するようになりますが、それでも混乱は生まれます。それはそうです。製造業者によっては「ひやむぎ」と「そうめん」を区別する太さの基準が異なったからです。
区別がむずかしいため、工夫もされました。色付きの麺です。ひやむぎとそうめんを区別するため、ひやむぎのほうにだけピンクや緑の麺を数本混ぜました。今でもありますが、あの色付き麺にはそんな意味があったのです。