ライター : ☆ゴン

韓国焼酎と日本の焼酎との違い

日本ではおもに乙類焼酎が好まれる

韓国と日本ともに焼酎の製造法はほぼ同じで、とくに違いはありません。消費者に好まれる焼酎の種類と、アルコール度数が違うだけです。そんな焼酎の製造法は、単式蒸留と連続式蒸留法のふたつに分類。

単式は、ひとつの蒸留機で製造する伝統的な焼酎で、古くからあるため本格焼酎と呼ばれます。日本の酒税法ではアルコール分45%以下で、単式蒸留焼酎または「乙類」焼酎と表記。芋や麦、米など、ひとつの原材料で作るため、素材独特の香りや風味があります。

それが個性であり持ち味ながら、かつてはクセが強い、くさいと敬遠された時代も。近年は、イオン交換樹脂によるろ過技術が開発され、クセとにおいの少ないフルーティーな本格焼酎が登場するのです。それ以来、日本では乙類焼酎が好まれるようになります。

韓国焼酎の大半が日本の甲類に該当

一方の連続式は、複数の蒸留機で連続して蒸留します。香りや風味、クセなどはなく、純度の高いアルコール分だけ残るのが特徴です。原材料にはさとうきびの糖蜜や麦、米、とうもろこしなど、複数の雑穀や材料を使います。韓国焼酎も、複数の材料で作るのは同じです。

日本の酒税法ではアルコール分36%未満で、連続式蒸留焼酎または「甲類」焼酎と表記。アルコール度数がたいへん高いため、水で所定の度数に希釈することから、韓国では希釈式焼酎と呼びます。日本では、チューハイやサワーなどのベースによく使われる焼酎です。

昔は韓国でも本格的な米焼酎を作っていましたが、米不足で製造が禁止された時代がありました。それ以来、現在の韓国焼酎は甲類に準じたものがほとんど。とくに銘柄によっては、香料や甘味を加えて飲みやすくしているため、世代を問わず人気があるのです。

アルコール度数やカロリーは?

芋や麦、米焼酎の区別なく、日本の本格焼酎のアルコール度数は25%のものが大半です。一部の銘柄では20%のライト系や、30%の強いものもあります。

一方の韓国焼酎は、度数が20%もしくは15%の銘柄もあり、日本の焼酎よりも軽いのが特徴です。かつては日本と同じ度数だったものの、いまは年々低くなる傾向が。近年の健康志向の高まりはもちろん、若い人や女性でも飲みやすいよう、メーカーが配慮しているのではないでしょうか。(※1,2)

韓国焼酎のカロリーはどれくらい?

韓国焼酎のカロリーは、メーカーや銘柄などによって異なるため、一概にいくらだとは言えません。日本の単式蒸留焼酎(乙類)と、連続式蒸留焼酎(甲類)を比べて、どれくらいのカロリーがあるのかを見てみましょう。

乙類の本格焼酎は100gあたり144kcal、甲類焼酎は203kcalです。韓国焼酎は日本の甲類焼酎に相当するので同じくらい、または甘味料入りのものはもう少し高いかもしれませんね。(※3,4)

ショットグラスでグイッと飲む

韓国ドラマのなかで、ショットグラスに焼酎をついで、グイッと一気飲みするシーンを見たことがあるはず。韓国ではこの飲み方が一般的とされます。国民性や酒の強さも関係しますが、これはアメリカ映画でもよく見かけるシーン。

アルコール度数の強いバーボンやテキーラを一気にあおるので、韓国焼酎のほうがまだマシかもしれませんね。いずれにしても、無理な飲み方はしないほうが良いですよ。
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