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お茶でかぜ薬はNGだった⁉︎
熱っぽいなあ。お茶で薬を流し込んじゃおうっと!
あるあると思ったそこのあなた!実は、その行為って危険だったんです。
「健全な魂は健全な肉体に宿る」をモットーに、専門のお医者さんに話を聞き、医療や美容の正しい知識をみなさんにお届けするおなじみのこの企画。
第4回のテーマは「ほんとうは知らない正しい薬の飲み方」。これからますます寒くなり、体調を崩すこともしばしば。薬を飲む機会が増えそうですよね。だけど、その飲み方って本当に正しいの?消化器内科専門の古川真依子先生に、薬に関する正解と間違いを教えてもらいました。
カフェインが反応し吐き気や震えも…
優しい笑顔がすてきな古川先生。わかりやすく丁寧な診察は、特に女性の患者さんから好評です♪
そんな先生に、ついやりがちなお薬の間違いをあげてもらうと、「お茶で服用することですね」と一言。え?お茶ってだめなんですか⁉︎ 昨日もお茶で頭痛薬を飲んじゃいました!
「お茶に含まれるカフェインが悪影響を及ぼす恐れがあります。簡単にいうと、薬の効果が出すぎてしまうんです。
例えば、市販の風邪薬や咳止めには、カフェインと似た成分が入っています。お茶で服用してしまうと、カフェインと薬の相互作用が起こるんです。ひどい人だと吐き気や震えなどの症状が出ることもあります。
カフェインの入っていないハーブティーやコーン茶などであれば、薬と一緒に飲んでも問題ありません」
——他にもダメな飲み物ってあるんでしょうか。牛乳はよく聞きますが……
「そうですね、牛乳も控えたほうがいいです。牛乳には胃のなかをコーティングし、酸性の状態からアルカリ性に変えてしまう働きがあります。そのため、薬が本来と違う効き方をしてしまう可能性もあります。
あと、グレープフルーツジュースも有名ですよね。これは、薬の効果を阻害してしまいます。
このように、薬は飲み物の成分に敏感に反応しますので、基本は水をおすすめします。その他の飲み物で服用する場合は安易に自己判断せず、かかりつけの医師に相談してくださいね」
食前・食間・食後を正しく理解する
——実は、たまに水なしで薬を飲みこんじゃうことがあるんですけど……
「水なしで服用するなんて論外です!唾液で少しは溶けるかもしれませんが、最悪食道にぺったりと張り付いてしまい、粘膜をはがしてしまうんですよ。こわいでしょ?
最近では、水なしで服用できるお薬も市販されています。チョコレート味やフルーツ味で飲みやすいですよ。水を持ち歩くのが面倒だという方は、こちらを携帯しておくのもいいですね」
——水での服用が理想的だとはわかりました。その他に、正しく薬を飲むために知っておくことはありますか?
「お水と言いましたが、37度のぬるま湯で服用するのがおすすめです。体温に近い温度で飲むことで、薬の作用をしっかりと体に届けられるんです。
服用するタイミングも大切ですね。『食前・食間・食後』って正しく説明できますか?
①食前:食事をとる30分くらい前が目安。
②食間:空腹時。食後2時間くらいが目安。
③食後:食事の30分後くらいが目安。
これを参考にしてください。薬の用法用量にはそれぞれ理由があります。効き始めるタイミングや場所を念密に計算し、算出しています。当たり前のことですが、必ず守ってくださいね」
日頃から自分の身体をよ〜く観察して!
コンビニで購入できるなど、病院にいかなくても簡単に手に入れられるようになったお薬ですが、その扱いまで気軽になってしまうのは考えもの……。教えていただいた情報を元に、正しく服用することが大切ですね♪
次回のテーマは、これで風邪も吹っ飛ぶ⁉︎「体調が悪いときに食べたい理想の食事」。古川先生ご自身が風邪を引いたとき必ず食べる献立も教えてもらいました!
(聞き手・文:板井海奈)
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