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アザラシの腹で作る!キビヤックの味とは
みなさんは「キビヤック」という料理をご存じでしょうか。まったく知らないという方が多いのではないかと思いますが、日本では想像がつかないほど奇想天外な食べ物なのです。
キビヤックが食べられている地域ではむしろ高級な食べ物のようですが、作り方も味も見た目も、そしてなによりも臭いは表現し難いもの。内容を聞けばぎょっとしてしまう方も多いかもしれません。今回の記事はそんなキビヤックについて、作り方、食べ方、臭いまでじっくりご紹介いたします。
そもそもキビヤックとは
アラスカ州の発酵食品
キビヤックとは、アメリカ・アラスカ州のエスキモー民族、カナダのイヌイット民族、グリーンランドのカラーリット民族といった、寒冷地に暮らす人々に食べられている、伝統的な発酵保存食品の一種です。
これだけ聞くと、寒い地域独特の一般的な保存食なのかなと思ってしまうのですが、その作り方はなんと、小型の海鳥をアザラシの中に詰め込み、地中に長期間埋めて発酵させる、という衝撃的な方法なのです。
お腹の中ですくすく!キビヤックの一風変わった作り方
キビヤックの作り方は、獲ったアパリアスと呼ばれるウミスズメ類の海鳥を、直射日光の当たらない涼しい場所で1日放置し、内臓が傷まないように冷やします。冷やしたら、アザラシのお腹を開き、皮下脂肪以外は、すべて取り除きます。
そうして袋状の空洞になったアザラシの腹部に、1日放置しておいたアパリアスを羽などをむしらずにそのまま詰め込みます。詰め込む数は数十匹から数百匹で、多い時は一匹のアザラシに700羽詰め込むこともあるのだとか。
アパリアスを詰め込んだら、アザラシの腹を縫い合わせ、縫合口にハエが卵を産み付けるのを防ぐため、日干ししたアザラシの脂(プヤ)を塗って完了です。
漬けた後はじっくり発酵
腹部を縫合したアパリアスを詰めたアザラシは、穴を掘った地面に埋めて寝かせます。アザラシを埋めたら、2か月以上放置し、熟成させます。
穴に埋めたら、野生動物に掘り返されないように、石を置いて熟成を待ちます。アザラシを掘り出し、腹部から出したアパリアスがキビヤックとして口にするものになります。
味も食べ方も強烈!
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