ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

伝統ウィスキー「マッカラン」

マッカランは、イギリスを構成する島国のひとつ、スコットランド発祥のシングルモルトウイスキーです。スコッチウイスキーは大きく分けて、「スペイサイド」「ハイランド」「ローランド」「アイラ」の4種類に分けることができ、その中でも蒸溜所が密集している「スペイサイド」にマッカランの蒸溜所はあります。 昔、ウイスキー製造をしていた工場では、出荷を待つウイスキーを樽に入れて保管していました。長期間樽の中で保存していたお酒が、芳醇な香りの琥珀色の美しい色を持つ液体へと変化。これがマッカランの発祥とのこと。現在では、一度蒸留した後に樽の中で熟成させる方法が製造方法のひとつとして確立されています。

マッカランの語源

スペイ川の流域は、「聖コロンバ丘 」を意味するゲール語「マ・コラム」と呼ばれていおり、その近くに蒸留場が存在していたことから、マッカランと呼ばれるなるようになったとも。この語音が元になっていそうですね。

味や香りについて

マッカランはシェリー酒を作った樽で熟成させるため、ほのかにシェリー酒の香りが漂います。また、甘い芳醇な香りもマッカランの大きな特徴。飲んだ際の口当たりは非常にまろやかで、さまざまなスコッチウイスキーの中でも飲みやすい種類といえるでしょう。

シングルモルトとは?

マッカランはシングルモルトのウイスキーですが、シングルモルトとはどのような意味を持つかご存知でしょうか。シングルモルトは、大麦麦芽を100%使って作られたウイスキーという意味を持っているのです。ほかの植物の麦芽が混ざったものはシングルモルトとは言いません。その分深みのある複雑な香りを楽しむことができます。

マッカランを支える6つの柱

マッカランの象徴的建物

「イースターエルキーハウス」はマッカランを象徴する建物で、スピリチュアルホームと呼ばれ、ゲスト用宿泊施設として試飲会などに使用されているようです。この建物は元々「マッカラン教会」と呼ばれ、その持ち主が「イエーター・エルキーズ」さんと言い、この建物の由来です。 1700年に建築されたのち改修を繰り返し、マッカランの盛衰を見続けてきたその建物は、マッカランの象徴としてボトルやふたにも印刷されています。

スペイサイド地方最小蒸留釜

名だたる蒸留所が集まるスペイサイド地方の中でも有名なマッカラン蒸留所。その中でも一番小さな蒸留釜を使用しています。その特徴は、蒸留する際に直火炊焚きができること。それによりなめらかな口当たりをあたえ、「シングルモルトのロールスロイス」と評される極上のウイスキーを作り出すことができるのです。
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