ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

午前中に3千本売れるだんごって!?

Photo by macaroni

明治31年に創業、築地市場内にある老舗和菓子店「茂助だんご」をご存じでしょうか。昔ながらの店構えと、庶民的でレトロな雰囲気が特徴です。お団子のほか、あんみつや雑煮なども食べられるとして古くから愛されているのですが、なんとこちらのお団子、午前中だけで3,000本も売れてしまう超人気店なのだとか! なぜこれほどまでに人気なのか、ほかのお団子とどう違うのか……。今回は、そんな「茂助だんご」の魅力に迫ります!

築地「茂助だんご」

茂助だんごは、築地市場内にある本店と、築地市場外築地東通りにある場外市場店からなっています。 都営大江戸線「築地市場」駅や地下鉄日比谷線「築地」駅からのアクセスもよいことから、地元の人はもちろん、休日になるとこのお団子を目当てに多くの人が足を運んでいます。
店内はこぢんまりとしていますが、築地市場の活気と慌ただしさがウソのように、ゆったりとくつろぐことができます。ちょっとした休憩や、おひとりさまでも気軽に入れるような温かい雰囲気が多くの人に愛されています。
そもそも、「茂助だんご」という店名ですが、初代「福田茂助」の名前から来ています。当時は屋台で販売されることが多かったお団子。心優しい茂助は、立ち寄るお客さんにお酒やお団子をふるまっていたそうです。 甘味とお酒を愛した茂助の作る団子は、いつの日からか「茂助の団子」と呼ばれるようになり、100年を超えた今でも多くの人から親しまれています。ここまで長く続いているのはお団子の味はもちろん、茂助の人柄もあったのでしょうね。

マツコも絶賛の茂助だんごとは?

いまやいろいろなブームの火付け役と言っても過言ではない、マツコ・デラックスさん。マツコさんのすすめた商品は飛ぶように売れると評判です。こちらの「茂助だんご」もそのひとつ。いったいどういったところが人気なのでしょうか。
看板商品である「甘だんご」は、つぶあんとこしあんの2種類。原料となる小豆は北海道十勝産のものを使用し、契約農家から仕入れたもののみを使うというこだわりぶり。なかでも、有機質の土壌で育った最高級品のものだけを使っているのだとか。 また、お餅の食感の決め手となる上新粉も完全自家製で、こしひかりを中心とした国産米のみを使用しています。口の中にふわっと広がるお米と小豆の風味。飛ぶように売れる理由は、厳選された材料と、伝統的な製法にあったのです。
あんはつぶ、こしともにあっさりとしており、甘いものがあまり得意でないという方でもおいしくいただけると評判です。なかには、食べ終わった瞬間に茂助だんごの味が恋しくなり、すぐに買いに行きたくなってしまう方も多いそうですよ。
なかには「茂助だんご」のお団子とともに、今年流行の「エア花見」を楽しむ方も。優しい味わいに気分も優しく穏やかになれるのだとか。日本茶との相性も抜群です。

あんだんごの他にも種類豊富

「茂助だんご」では、あんだんご以外にも様々なメニューを取り揃えています。なかでも、人気のものをいくつかご紹介します。

醤油だんご

あんだんごともみたらしだんごともまた違う、甘じょっぱさがクセになる醤油だんごです。店内で食べるのはもちろん、テイクアウトとしても人気の商品。 こだわりの上新粉を使用したもちもち食感と、香ばしい醤油の風味が見事にマッチ!2本、3本……と、ついつい食べ過ぎてしまいそう。

たまご雑煮

お団子もいいけれど、もう少ししっかり食べたいという方におすすめのひと品です。カツオと昆布の出汁をベースに、お餅、かまぼこ、はんぺんが入り、のりと三つ葉をあしらったオーソドックスなお雑煮です。 香り付けに柚子も入り、寒い季節には嬉しい心もからだも温まるひと品。甘味処のお雑煮とは思えないほどのコクのあるお出汁はおいしいと評判です。
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