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「きりたんぽ」はもともと「たんぽ」だった
「きりたんぽ」といえば、棒につぶしたお米を巻きつけて焼いたものですよね。でも、本当はその形状のものは「たんぽ」と呼ぶそうです。元々、「たんぽ」は槍の刃をカバーする物。その形と、秋田杉の棒に半分潰したご飯を巻きつけたものが似ていることから「たんぽ」と呼ばれるようになったと伝えられています。
これを鍋などに入れるときに、切って入れたものを「きりたんぽ(切りたんぽ)」と呼ぶのです。
ちなみに、潰したごはんを棒に巻いたりせず、ただ団子状に丸めたものは「だまこもち」と呼び、このだまこもちがきりたんぽの原型になったのではないかという説もあります。
ちなみに、地元の人でも味噌を付けた「味噌たんぽ」はあまり主流ではありません。きりたんぽは、あくまでも鍋として食べることが多いようです。
実はこだわり過ぎ?きりたんぽ鍋の作り方
本場のきりたんぽは新米を使うものだ!あきたこまちを使うのが本物だ!という人も多いと思います。
でも、もともとはマタギ(猟師)料理で、保存食、携帯食だったといわれているのが「たんぽ」のはじまり。少し硬くなってしまったたんぽを鍋に入れて柔らかくして食べたといわれています。
つまり、新米でなくても、あきたこまちでなくても、たんぽだといえるのです。また、きりたんぽ鍋の作り方として、比内地鶏を使った醤油ベースの鍋というイメージがあると思います。でも、きりたんぽ鍋は家庭料理なので、その家庭ごとの味付け、具材にこだわりがあるので、何が正しくてどれが間違っているなどという定義は特にないのです。
きりたんぽは北部でしかメジャーじゃなかった?
きりたんぽは秋田県の名物として、今ではその知名度も全国区になりましたが、厳密にいうと「秋田県北部」の郷土料理です。
秋田県は縦長の地形で、北部と南部では習慣や方言にも違いがあります。あの「なまはげ」も、県北部に伝わる風習なので、県南に位置する横手市や湯沢市などではあまり見ることはありませんでした。
きりたんぽも、「秋田名物」として全国的に有名になってから県南部にも普及したものであることはあまり知られていなかったのです。
秋田県は縦長なだけでなく、海側と山側でも習慣や風習が異なるので、全国区で有名になってから知ることも少なくありません。そのため、秋田県に行けばその土地ごとに美味しいもの、面白い発見があります。その違い、是非体験しに行ってみてください!
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