謎の多い「シベリア菓子」とは?あのジブリ映画にも登場したらしい

みなさんは「シベリア菓子」について知っていますか?実は、発祥地から考案者、名称由来、食品分類にいたるまで、未だに解明されていない謎のお菓子なんです。最近ではジブリ映画「風立ちぬ」にも登場し再び話題に。そんなシベリア菓子についてご紹介します。

2017年11月22日 更新

ライター : ニコライ

グルメライター。スイーツやお店の紹介、コラムまで食に関することは幅広く書いていこうと思います。日本酒が好きで飲み歩きも多いこの頃。旅行先のカフェに行くのも好きです。どうぞ宜…もっとみる

風立ちぬでもおなじみの「シベリア菓子」

昔懐かしいお菓子、と聞いて真っ先に思いつくお菓子のひとつに「シベリア」があります。独特のビジュアルと、洋菓子とも和菓子とも区別がつかない味は、ノスタルジックな雰囲気をかもし出していますよね。 また、ジブリ映画「風立ちぬ」の中で、主人公の堀越が購入していたお菓子としても印象に残っているのではないでしょうか。今回は、映画の中でも「妙なもの」と表現されていたシベリアについてご紹介します。

シベリアってなに?

そもそもシベリアとは何なのでしょうか。わかりやすく言うと、羊羹・あずきの餡をカステラでサンドしたスイーツのこと。ふわふわな柔らかい生地にひんやり甘い羊羹が合わさって、甘党さんにはたまらないひと品です。 しかしそんなシベリア菓子は、発祥地から考案者、名称由来、食品分類にいたるまで、いまだに解明されていない謎の菓子なんです。 1916年創業の横浜のコティベーカリーによると、誕生は明治後半から大正初期頃であり、当時はどこのパン屋でも製造していたとの記録が残されているとのこと。

「シベリア」の名前の由来

シベリアという名前の由来は諸説あって明確な説は不明ですが、よく聞かれる説はようかんをシベリアの永久凍土に見立てたという説です。 他には、カステラの部分を氷原、ようかんの部分をシベリア鉄道の線路に見立てたという説や、シベリア出兵にちなんだものという説、日露戦争に従軍していた菓子職人が考えたという説、ロシア革命によって兵庫に逃げた公家の美女が、交際していた人の眠るシベリアを想って作った説など、さまざまな説が存在しています。

シベリアはサンドイッチじゃない

あんこをカステラでサンドした見た目なので、シベリアはサンドイッチの仲間という印象がありますが、実はサンドイッチとはまったく異なる食べ物なんですよ。 カステラをカットして、間にあんこをサンドするといったサンドイッチに似たようなものではなく、トレーにカステラを敷いてその上に寒天と合わせた柔らかいあんこを流し込み、さらにその上にカステラを乗せて、冷やして固めて作ります。そのためカステラとあんこが密着しているのです。 カステラを焼いて、小豆を煮て寒天をとかして、と材料の下ごしらえに時間がかかり、シベリアができあがるまでには相当な手間暇がかかっていることがわかりますね。

子供が食べたいお菓子No.1だったシベリア

爽快な口当たりとクールな名前が人気を呼んで、昭和では「子どもに好まれるスイーツ部門1位」と言われていました。また、シベリアで作られているカステラは卵をたくさん使っているのが特徴。そのため、上質なスイーツとしてカフェで提供されるなど、あこがれのお菓子だったようです。

シベリアは絶滅の危機?

大正から昭和初期の頃は、喫茶店やミルクホール、町のパン屋さんでハイカラなお菓子として人気があったシベリアですが、食生活の多様化やスーパー・コンビニが増えたため、町のパン屋さんが減っていきました。シベリアはもともと町のパン屋さんが作っていたお菓子なので、シベリアを作るパン屋さんが減っていったために、一緒にシベリアも姿を消していってしまったのです。
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