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桃栗三年柿八年といいますが……
「桃栗三年柿八年」ということわざはテンポもよく、覚えやすいですよね。でも実はここで終わりではなく、つづきがあるってご存知ですか?
諸説ありますが、柚子や梅等のさまざまな野菜や果物がこのつづきに登場しますよ。はたしてどんな食べ物が登場するのでしょうか。いろいろな続きをご紹介します。
桃栗三年柿八年の意味
このことわざは、果樹を植えたら、食べられる実がなるまでに相応の歳月を待たねばならないことから、何事も成就するまでにそれ相応の年月がかかるということをあらわしています。
ほかにも努力することの大切さを表した、勤勉に働いた人は三年で一人前、少しだけ努力した人は八年で一人前、普通の人は九年で一人前、努力しない人は十八年かかっても一人前になれないという意味もあるそうです。
すぐに結果を求めたがる人に対して、まずは地道な努力が大切であると言い聞かせる場合などに使われます。つまり、来週海外旅行に行くからといって、今日参考書を買って英語の勉強を始めたからといって、すぐに明日話せるようになるわけではないということですね。
桃栗三年柿八年の語源
江戸時代後期に作られたという『尾張(大阪)いろはかるた』のことわざの中に、「桃栗三年柿八年」という言葉が登場しています。ちなみにいろいろなかるたの「も」のことわざは、江戸のいろはかるたでは「門前の小僧習わぬ経を読む」、京都のいろはかるたでは「餅は餅屋」となっています。
見比べてみると、「桃栗三年柿八年」という言葉はコツコツと地道に商売をする大阪人らしいですね。かるたに使われているということは古くから桃、栗、柿という季節の食べ物が生活に馴染んでいたというのがよくわかります。
桃栗三年柿八年の続きは ?
どんどん出てくるいろんな食べ物!
続きには地域などによって、さまざまなパターンがあります。その一例としては、「梨の馬鹿目が十八年」「柚子は大馬鹿十八年」「林檎にこにこ二十五年」 「梅は酸い酸い十三年」など。ほかには銀杏やみかんが登場するものもありますよ。
同じ果物でも違う表現もあり、柚子は「柚子は大馬鹿十八年」のほかにも「柚子は九年の花盛り」や、「柚子は九年でなりさがる」のようにとてもバリエーション豊かですね。
さらに、果物ではない表現が続くパターンもあるそうで、「女房の不作は六十年」「亭主の不作はこれまた一生 」というものもあります。人間が一人前になるまでを表しているそうで、女房は60年でやっと一人前になり、亭主は一生成長途中だなんてなんとも考えさせられますね。
収穫時期は本当だった!
桃栗柿の年月は適当な数字があてはめられているのではなく、正確な収穫時期になっています。何事も成就するまでにそれ相応の年月がかかるというというのが本来の意味ですが、家庭菜園や農業初心者が、収穫時期の目安として覚えているそうです。
しかし、桃栗柿のあとに出てくる、梨や柚子等はその年月よりももっと早くに実をつけるようです。
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