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その味の違い、脳の錯覚かも?
「わさびとからしは同じ味なのでは……!!」
そう思ったきっかけは、夕飯の納豆にからしではなく"わさび"を入れても、大して味が変わらないと気づいたときからでした。
わさびとからしはそれぞれ違った辛味、と考えるのが当然。刺身やお寿司、ステーキには"わさび"、おでんやトンカツ、シュウマイには"からし"、料理によってどちらかを使い分けるものです。
それが幻想かもしれない、というこれまでの人生の根幹を揺るがす疑惑。真相を調べていくと、人間の錯覚の怖さに驚かされる結果が続々と明らかに……!
今回は、わさびとからしの辛味成分を調査した結果辿り着いた、衝撃の真実をご紹介します。
わさびとからしの辛味は同じ!
そもそも、わさびとからしの原料は同じアブラナ科の植物です。わさびは、根っこと茎の間にある地下茎をすりおろしたもの。からしは、種子を「粉からし」という粉状にして、水かぬるま湯で練ることによって作られているものを指します。
肝心の辛味成分は、どちらもアリルイソチオシアネートという同じ物質。そう、わさびとからしは同様の辛味成分なんです!
わさび特有の香り成分が違いに
唯一の違いは、わさびにはグリーンノートという香料がついているだけ。わさびとからしの微妙な辛さの違いは、この香り成分にあるというワケなんです。しかし、わさびをおろして5分も過ぎると、グリーンノートの香りは徐々に薄れていくといわれています。つまり時間が経てば経つほど、わさびとからしの辛味の判別がつきにくくなるんです。
この程度の違いであれば、たしかに納豆×わさびを食べたときの、あの勘違いは納得できます。
さて、理屈がわかったところで、本当にからしとわさびは同じ辛味なのかを検証すべく、友人複数を集めてある実験を敢行してみました。
実験『「はい、からし」と言って、わさびを食べさせたら』
実験内容は、「からしだよ」と言って、スプーンによそったわさびを食べさせたら、どういう反応をするかというシンプルなもの。
被験者には目隠しをしてもらい、ボクが「からしの味の表現にも悩んでいて、日頃の恩返しだと思って感想くれない?」と情に訴えかけるスタイルで話をつけました。もし味がわかるならば、即座に違和感に気付き、わからなければそのまま味の感想を述べるはずです。
ではさっそく、わさびと知らずにからしを食べた人々の感想をご覧ください。
O野田くん
「口に含むとやってくる、舌をはじめとする口内の粘膜のビリビリとした痺れ。まさに、からし特有のあの刺激です」
UE松さん
「鼻の奥へ突き抜けるようなツンとした香りは、ほかのスパイス・薬味にはないからしだけの特徴といえるでしょう」
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