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見ていてほっこりする料理写真
2016年8月29日現在で、フォロワー数は7万78,800人。cao_lifeさんは、見ていてほっこりとする親しみやすい雰囲気の料理写真が素敵なインスタグラマーです。
どの料理写真もひと目を引く、おしゃれな仕上がりなのですが、それでいてどこか家庭的で、自宅の食卓の風景を見ているような気持ちになります。
今回は、cao_lifeさんの写真を見ながら、その作品がどうして見る者にそういう印象を与えるのか、そしてどうすればそのような写真が撮れるのか、考えたいと思います。
cao_lifeさんの作品たち
初めてチャレンジしたという冷や汁がとってもおいしそうな朝食写真。この冷汁は、サバ缶を使えば簡単にできるんだそうです。
冷や汁の横に置かれたおにぎりがかわいいですね!ほかのおかずは出汁巻きたまごと、奥にあるのは、なにかのごま和えでしょうか。お料理のラインナップに統一感があり、加えて、素材感を見せるという、和物を上手に見せるコツをしっかりと押さえています。
料理写真を撮りなれているのがひと目でわかる、cao_lifeさんの経験値の高さが感じられる一枚です。
こちらのお料理は、パプリカカップの肉詰めトマト煮と、とうもろこしごはん。赤、緑、黄色という色合い、とうもろこしごはんの盛り付け方がかわいくていいですね。
やや高さのあるパプリカカップに合わせて高く盛ったのであれば、これは大成功。この工夫のおかげで、画に安定感が生まれています。
右上のグラス、奥のお鍋の色合い、お鍋に入れた食材のチョイスも◎。特に、グラスのとぼけた顔柄のおかげで、ただ料理を撮っただけの写真から、クスッとしてしまうようなおもしろさのある写真に昇華しています。
こちらの被写体は、デュヌ・ラルテというパン屋さんの食パン「ナチュール」を使ったマッシュルームトースト の朝ごはん。ふたり分のお皿で画面を上下に2分割した構図で撮影されています。
構図自体は比較的シンプルですが、全体のバランスが上手に整えられていて、余白の部分にも意図が感じられます。また、手前と奥で明るさに差をつくっているのもこの写真の特徴。これくらい光量差があると、手前のお皿に自然と目が止まりますね。
cao_lifeさんの写真の特徴
cao_lifeさんの作品をいくつかご覧いただきましたが、いかがですか?きっと、冒頭に書いたような印象を受けた方が多かったんじゃないかと思います。
ここからは、cao_lifeさんの写真にどのような特徴があるのか、解説していきましょう。おそらくはそれらの要素が、cao_lifeさんの作品が人に与える印象につながっているはず。
過度な演出をしない
本来食卓に置かれることがないもの、食事とあまりかかわりのないものは、cao_lifeさんの写真にはほとんど登場しません。こまやかに工夫しながらも、やりすぎない。この絶妙な力加減がcao_lifeさんの特長です。
たとえば上の写真。主題であろう被写体は「乃が美」というお店の生食パンで、お店の方には、「そのまま食べるのが一番おいしい」といわれたとか。言われたとおり、食パンになにもつけずに置いたこの1枚には、cao_lifeさんの作品のよさが端的に表れているように思います。
トーンをそろえ過ぎない
レストランのテーブルセッティングのように隙のないスタイリングも美しいですが、cao_lifeさんの作品の魅力は、そうしたものとは別のところにあります。
カレーとほうれん草の炒め物を撮った上の写真を見てください。
料理をのせた器、どれも素敵な品ですが、それぞれの相性は100点満点ではありません。けれど、1枚の写真に入れてみると、なんともいえない心地よさがあるように思いませんか?
もちろん、ある程度の統一感は持たせようと意識しているはず。ドット柄のもの、素焼き風に見えるものを組み合わせている点からもそれはわかりますね。
しかしcao_lifeさんの場合、ひとつのトーンでそろえようとはしていません。たとえばすべての器をドット柄にはしませんし、素焼きに合わせて和風でそろえるということもあまりしません。そういう「整えすぎない」ところが、いい具合に肩の力が抜けた、cao_lifeさんの写真の魅力の源泉となっているように思います。
スペースを使い切る
cao_lifeさんの写真には、上の写真のように、スペースを余さず使い切ったものが多くあります。
無意味な空きを作らないというのは構図づくりの基礎ですが、これをしっかりと実践しているんですね。もしかすると几帳面な性格の方なのかもしれません。
この画像も同じ。被写体で画を埋め尽くしています。cao_lifeさんの写真はほとんどが朝食の写真なので、それほど時間がない中で撮影をしているはずですが、そういう丁寧な作業を怠らない。
だからこそ、cao_lifeさん肩の力が抜けているようで、全体的に見て完成度が高いのでしょう。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。
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