希少価値の高いお漬物。京都の名産「すぐき漬け」って知ってる?

千枚漬、しば漬けと並んで京都の三大漬物として知られる、すぐき漬け。ほかのお漬物にはない深い酸味と、シャキシャキとした歯ごたえが特徴で、葉っぱの部分もすべて食べることができるお漬物です。今回は、そんなすぐき漬けの魅力をお伝えします。

2019年2月22日 更新

京都の漬物「すぐき漬け」とは?

すぐき漬けは、百人一首にも詠まれている上賀茂神社で有名な京都市北区上賀茂の名産品です。すぐきと呼ばれる大根のような京野菜を、独特の製法でお漬けものにしたものなんですよ。12月~3月までと、冬の寒い時期にしか食べられないので、希少価値が高く京都土産としても人気を誇っています。

すぐき漬けの栽培方法と旬

すぐき漬けの材料となるすぐきは、8月~9月初旬にかけて種まきが行われます。収穫時期は11月~12月にかけて行われますが、それまでの間に行う重要な作業が、間引きと呼ばれる作業です。3回に分けて行われる間引きは、成長段階のすぐきの良し悪しを判断しながら行います。

間引かれたすぐきは「間引き菜」と呼ばれ、浅漬けにして季節限定販売されることも。壬生菜のような食感ですが、すぐき独特の風味と香りがあり、おいしくいただくことができます。種まきから収穫まで、約80日ほどかかるすぐきは、11月を過ぎたあたりの寒い時期が旬。種まきしたときの量に対して、収穫できる量はなんと20%以下です。

途中の間引きによる品定めに耐え抜いたものだけ、すぐき漬けとして食べられることからも貴重なお漬物といえるでしょう。

すぐき漬けの特徴は?

熟成期間を経て完成するすぐきは、近年話題の発酵食品の仲間でもあります。すぐきは樽の中にぎっしりと詰められて、「室」と呼ばれる場所で発酵。「室」は木炭や電気の熱を利用して約40度に保たれています。

実はこの「40度」という温度がポイント。発酵食品に含まれる乳酸菌が活発に動いて増殖する温度は、約25~43度。「室」の温度は乳酸菌にとって最適な温度なので、すぐき漬けの中にもたくさんの乳酸菌が含まれる要素となっています。

この乳酸菌をきっかけに、すぐき漬けは健康にとってよい影響が与えられることで注目を浴びています。乳酸菌といえば、腸内環境の改善などの効果が期待でき、免疫力アップの役割も果たすことで知られていますよね。

乳酸菌にとって、とてもよい環境で製造されるすぐき漬けは、健康食品としても注目されるお漬物だったのです。

すぐき漬けに含まれる、ラブレ菌の効能

ラブレ菌が属する植物性乳酸菌と動物性乳酸菌の違い

すぐき漬けに多く含まれている乳酸菌ですが、そのなかで注目したいのが「ラブレ菌」と呼ばれる乳酸菌です。乳酸菌には動物性と植物性、2種類の乳酸菌が存在しており、すぐき漬けに含まれているラブレ菌は植物性の乳酸菌に分類されます。

チーズやヨーグルトといった乳製品に含まれる動物性乳酸菌に対して、すぐき漬けなどのお漬物やお味噌などに含まれるのが、植物性乳酸菌。単独で生きる動物性乳酸菌とは違い、植物性乳酸菌は他の細菌などと共存できるということが大きな特徴です。そのため胃酸などでも分解されにくく、腸に届きやすいという性質を持っています。
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