ライター : kamomm

愛され続けるたいやき「わかば」

フルーツやクリームがたっぷりのパンケーキや、海外から上陸したハイブリットスイーツなど、続々と新たなスイーツが話題になる中、あんこ入りの和菓子は、ファンが絶えない愛され続ける定番甘味。おはぎやお団子、あんみつなど、身近な人気メニューは数え切れません。 たいやきもそれらのひとつ。たいやきといえば、頭から食べるか尻尾から食べるかで好みが分かれるものですが、四谷にある老舗「わかば」のたいやきは、どちらから食べようと、あんこがぎっしり。どこにかじりついてもあんがあふれ出すたいやきならば、みなさんはどこから食べますか? 今回は、東京のたいやき御三家のひとつといわれている、「わかば」のこだわりの焼き方から食べ方まで、まとめてご紹介。

たいやき御三家「わかば」

四谷駅からほど近い場所にある、たいやき屋「わかば」をご存知でしょうか?麻布十番の「浪花屋総本店(なにわやそうほんてん)」、人形町「柳家(やなぎや)」などの、老舗たいやき屋と肩を並べる、東京のたいやき御三家といわれる一店。創業は、昭和28年、60年以上の長い歴史を誇ります。 店構えからも年季が伝わり、あちらこちらに貼られた手書きのメニューや、日焼けしたのれんも貫禄が漂っています。

行列覚悟

店前はいつもたいやきを求めてやってくるお客さんが絶えず、並ばずに買えることは稀です。休日はもちろん、平日でも人の流れはひっきりなし。待ち時間必至を覚悟。

こだわりの手作り

「わかば」のたいやきは、あんこも生地もお店の自家製。外皮はパリッと仕上がるように絶妙に調整された焼き加減。あんはつぶあんで、北海道産の小豆を最もふっくらとするよい状態に炊きあげたもの。ほどよい塩加減は、長い歴史の中で培われた、マネのできない塩梅です。

一匹ずつ焼き上げます

たいやき屋さんで見かけることの多い、ずらりと並んだ焼き型とは異なり、「わかば」はたいやきひとつに対して鋳型をひとつ使用。ひとつずつ火加減、焼き上がりの具合を考慮しながら丁寧に焼いていきます。 また、オリジナルの鋳型は、生地の尻尾部分に店名のわかばが刻印がされる造りになっています。

150円の逸品

気になる「わかば」のたいやきの味は、まず生地のパリパリ感と薄さに感動を覚えます。その薄さは、中のあんこが生地を突き破ってしまうほど。とにかくパンパンに詰め込まれていて、尻尾の先から出てしまうこともあります。 たっぷりのあんを詰め込んだたいやきは、手に伝わる重さもずっしり。たまらずかじりつくと、よい加減の塩気が混じった上品な甘さです。生地の薄さと、あんの量からは、とても甘い味を想像しますが、実際はひとつをあっさり食べられる、バランスのよい甘味にととのっています。 あずきの食感が十分に残ったあんこは、パリッとした薄生地と相性抜群。
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