ライター : noranora69

この記事でわかること

フランスの「ラタトゥイユ」とイタリアの「カポナータ」は、どちらもトマトベースの煮込み料理。しかし、材料や調理方法、味つけに違いがあります。

ラタトゥイユはズッキーニを主し、すべての材料をまとめて炒め煮にします。対して、カポナータはなすを主とし、順番に材料を加えて煮込む料理。また、ラタトゥイユはシンプルな塩こしょうで味つけするのに対し、カポナータは砂糖やワインビネガーでしっかりと味つけします。

ラタトゥイユとカポナータは異なる料理スタイルなので、食べるシーンや好みによって選ぶとよいでしょう。

トマトベースの煮込み料理といえば?

フランスで生まれた「ラタトゥイユ」と、イタリアで生まれた「カポナータ」。 どちらも、それぞれの家庭料理として有名なほど親しまれている料理なのですが、“トマトベースの煮込み料理”という点では同じ料理な気がしませんか? いったい、その違いはどのようなところにあるのでしょうか。今回は、ラタトゥイユとカポナータの違いについてお話ししたいと思います。

ラタトゥイユの特徴

南フランス発祥の「ラタトゥイユ(ratatouille)」。
使う材料は、ズッキーニや玉ねぎ、ピーマンなどの数種類の野菜です。一般的にはそれらをスライスにしてトマトや香草と一緒にオリーブオイルで炒め煮にした料理を、ラタトゥイユといいます。

味つけは塩こしょうなどシンプルなもので、スライスした食材をきれいに並べて盛りつけるのが通常。しかし盛りつけ方は決められているわけではなく、食材をすべて角切りにして器にそのまま盛りつける場合もあります。

フランス語で「トゥイエ(touiller)」は「混ぜる」という意味があり、名前のとおりかき混ぜながら炒め煮にしていくのがラタトゥイユなんですね。

カポナータの特徴

一方で、イタリア南部のシチリア島が発祥の「カポナータ(caponata)」は、セロリやオリーブ、パプリカ、なすなどを使って作られます。
一度にすべての材料を煮るのではなく、まずはセロリやオリーブを炒め、そこに素揚げしたパプリカやなすなどをトマトと一緒に加えて煮込んでいきます。

味つけは塩こしょうだけでなく、砂糖やワインビネガーもプラス。器に盛って冷めてから、最後にバジルを散らして仕上げるのが一般的な作り方です。

砂糖やワインビネガーを加えることによって、トマトの酸味だけでなくすこし甘酸っぱい味わいになります。

ふたつの違いをまとめると……

ラタトゥイユとカポナータ、ふたつの料理の特徴をお話ししたところで、その違いをまとめてみましょう。

使う材料

ラタトゥイユはズッキーニをメインとし香草などを使っているのに対して、カポナータはなすをメインとしオリーブやセロリなどが使われています。あとはほぼ同じ食材ですが、そのあたりが違うといえそうですね。
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