ライター : macaroni 編集部

煎茶をテーマにした温泉旅館「界 遠州」へ

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「王道なのに、あたらしい。」をコンセプトに、全国22ヶ所に展開している星野リゾートの温泉旅館ブランド 界(かい)。私たちが訪れたのは、日本一のお茶所 静岡県は浜松市にある、煎茶をテーマにした温泉旅館 界 遠州です。

お茶の魅力を再発見するプログラム 美茶楽(びちゃらく)や、茶所付きの部屋など、到着からチェックアウトまで、お茶の香りと贅沢な空間にたっぷりと癒されてきましたよ。

到着すると、すでにお茶の香りが…!

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検温・消毒を済ませてエントランスを進むと、さっそくお茶のいい香りが……!茶香炉から漂うお茶の香りと、和モダンな空間がとても贅沢な気持ちにさせてくれます。

部屋へ移動し、チェックインと宿泊に際しての説明などを受けます。

1日目 15:00 部屋へ移動、煎茶のお振舞い

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部屋に入ると広々としたリビングテーブルがお出迎え。私たちが宿泊したのは「遠州つむぎの間 茶処リビング付き特別室」というお部屋です。

浜松の伝統的な織物 遠州綿紬を使ったアイテムが各所に取り入れられています。寝る前や起床時など、滞在シーンに合わせてセレクトされたお茶や茶菓子が用意されていてましたよ。

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そして、なんといっても部屋からのこの眺め……。一同大興奮です!(笑)界 遠州の部屋は全室レイクビューで、とくにこの日は天気に恵まれ浜名湖がブルーに輝いていました。

時間帯によっては遊覧船が通ることもあり、旅気分を一層盛り上げてくれます。

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扉を挟んでお隣には絶景の露天風呂。夕暮れ、朝焼けに染まる浜名湖を独り占めしながら温泉を満喫することができますよ。

露天風呂前には広々とした湯上がりスペースもあり、洗面台やシャワーだけでなく、ゴロゴロ畳という大人2〜3人が十分に寝転べそうな畳の小上がりスペースも。

部屋に大浴場と同じ温泉のお風呂が付いているなんて、とっても贅沢!

煎茶のお振舞い

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ひと通り興奮し終えたところで、お茶のエキスパートであるスタッフの方に、煎茶を振る舞っていただきました。

“美茶楽=美しくお茶を楽しむ” というコンセプトの通り、淹れる所作、香りを楽しむ過程も含めてお茶の魅力を感じてほしいという思いがあるそうです。

ちなみに、急須でおいしくお茶を淹れるには、注ぎ口と蓋の穴の向きをそろえる、最後の一滴まで注ぎ切ることがポイントだそう。知らなかった!

1日目 15:30 ラウンジへ移動し、お茶をいただく

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ラウンジに入ると、数種類の水出し茶を少量からいただける、ティースタンドが設置されています。

水出し茶は、いわばコーヒーでいうコールドブリュー。甘みや香りが引き立ち、お湯出しとはまたちがった味わいになるそうです。飲みたいと思ったときに、いつでもおいしいお茶がいただけるのはうれしいですよね。

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ティースタンドの隣には、茶葉が入った茶筒がずらり。この日は13種類のお茶が用意されていました。

茶筒のそばにはティーカードが設置されていて、お茶の味わいや淹れ方などの説明が書かれています(カードの挿絵やピクトグラムは、デザインが得意なスタッフが描かれたものだそう!)。

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私は爽華(そうか)という界 遠州オリジナルブレンドのお茶をチョイス。ハーブのような爽やかな香りで、すっきりと飲みやすい!ほかにも数種類のお茶をいただきましたよ。

日本茶の飲み比べは初体験でしたが、ワインや日本酒、コーヒーなどと同じようにそれぞれ個性があるんだなぁと、勉強になりました。

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お茶はその場で淹れて飲んでもよし、茶葉を専用の茶筒に入れて部屋に持ち帰り、ゆっくりといただくこともできるそうですよ。

ラウンジには靴を脱いであがる小上がりスペースもあり、浜名湖を眺めながらのんびりとくつろぐことができます。

1日目 16:00 ご当地楽「美茶楽」の体験

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界 遠州でおこなわれているご当地楽「美茶楽のおもてなし」を体験しました。チェックインの日の15時10分〜30分おきに6回開催されています。

浜名湖を望む開放感のある空間で、まずはおいしい煎茶の淹れ方、飲み方など教わりながらお茶を淹れました。

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次に、華やかな香りのお茶3種を飲み比べる 利き茶にチャレンジ。3種とも香りや味わいに違った特徴があり、個性豊かで興味深い!

日常でこんなにもゆっくりとお茶を味わう機会がないので、「贅沢な時間だね〜」と話しながらしみじみといただきました。

1日目 16:30 茶畑を横切り、大浴場へ♪

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ご当地楽の体験を終え、部屋でひと休みしてから夕食前にお風呂へ。お茶の木とツツジが交互に植えられた中庭を横切り、大浴場へ向かいます。新茶の季節になると葉が青々と生い茂ってとても美しいんだとか。

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こちらは、広々とした檜造りの内風呂。泉質は塩化物泉で、日本で3番目に塩分濃度が高いんだそう!入浴後は肌がしっとりとして、なおかつ湯冷めしにくいという魅力的な効能です。

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露天風呂には、カゴの中に茶葉が入ったお茶玉が浮かべられています。ぽこぽこと浮かぶ様子がとってもかわいい!蒸気とともに、お茶の香りがふんわりと漂います。

“温泉旅館ブランド”である界の施設では、湯治を現代風にアレンジした うるはし現代湯治を体験することができます。効果を高めるための入浴法、呼吸法などを実践し、体と心を整えることで明日への活力を生み出してほしい、という思いがあるそうです。

その一種として、こちらの界 遠州では「入浴お茶三煎」という入浴前、中、後と入浴シーンに合わせた特製ドリンクが用意されていましたよ。

1日目 17:30 湯上がり処でひと休み

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お風呂のあとは湯上り処でひと休み。茶畑を眺めながらゆったりとクールダウンします。室内にはソファが置かれていて、お茶はもちろん、特製の生姜湯やみかん酢などのドリンクも用意されていましたよ。

この日は少し肌寒かったので、私たちは室内でお茶をいただきました。

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1日目 19:30 お待ちかねの夕食!絶品「ふぐうな会席」

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待ちにまった夕食!私たちは、通年の特別会席 ふぐうな会席をいただきました。

浜松といえば、言わずと知れたうなぎの産地ですが、遠州灘に上がるふぐも絶品なんだそう。うなぎの白焼きに土鍋ごはん、ふぐのてっさや唐揚げ等など……贅沢すぎる!

はじめに水出し茶と先付けのペアリングを楽しみます。この日の先付けはうなぎとアボカドの山葵和え。うなぎの脂とアボカドの濃厚さを水出し茶がすっきりと流してくれる、絶妙な組み合わせでした。

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ふぐのてっさは、身が引き締りぷりぷりの食感。噛むほどにじんわりと甘みが広がります。定番のポン酢だけでなく、オリーブオイルと塩も用意されており、カルパッチョ風にいただくのも美味でした!

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季節を感じるあしらいや、こだわりの器もとっても素敵。食事処は落ち着いた雰囲気の半個室で、プライベート感がありゆっくりと食事を楽しむことができましたよ。

1日目 21:15 ラウンジで「おちゃけ」をいただく

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食後はラウンジに移動。昼間の雰囲気とは打って変わって、バーのような大人の雰囲気のなか、お茶とお酒を掛け合わせて作られる おちゃけ をいただきます。

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この日いただいたのは、天竜茶を浸け込んだジンをベースに、桜の葉のエキスを加えた春らしいカクテル。グラスを口元に近づけるなりふわっと桜の香りが。ほのかな甘味ですっきりと飲みやすく、食後にぴったりです。

おいしいお酒を片手に一日を振り返る、なんとも贅沢なひとときでした。

2日目 7:00 起床、部屋で目覚めのお茶をいただく

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一日のスタートには、部屋に用意されている目覚めのお茶をいただきます。スタッフの方に教わったおいしいお茶の淹れ方を実践します。

「朝はコーヒーを飲むことが多いけれど、煎茶を飲むのも新鮮でいいね〜!」と話しながらいただきました。

2日目 8:00 茶箱に詰められた、豪華な朝食

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朝食は、静岡ならではのこだわりが詰まった和朝食。料理は「茶箱」に入った状態で提供され、器の下には本物の茶葉が敷き詰められていました。ふたを開けるとお茶の香りが広がります。

浜名湖産のあさりとあおさが入った味噌汁のほか、煎茶でいただくお茶漬けなどもあり大満足です。

2日目 10:00 体操

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朝茶のあとは、茶摘みの動作を模した体操を。スタッフの方指導のもと、体をほぐしていきます。通常は中庭の茶畑でおこないますが、この日は気温が低かったため室内でおこないました。

ラジオ体操のようなやさしい強度で、お茶の葉をつむ仕草を模した動きなども。リズムに合わせて呼吸をすることで、体のなかからすっきりと整う感じがしました。

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非日常の空間でぜいたくなお茶体験を

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静岡・浜松の魅力を再発見した、一泊二日の大人女子旅。非日常な空間で、お茶や温泉を堪能することができました。静岡全体がいちばん盛り上がるという新茶の季節には、茶摘みやお茶の飲み比べなどのプログラムも体験できるそうですよ。

お茶の香りと温泉、おいしい食事に心も体も癒されて、帰るころには明日への活力がみなぎってくるはず。
「界 遠州」概要
所在地:〒431-1209 静岡県浜松市西区舘山寺町399-1
電話:050-3134-8092
アクセス:
【電車とバス】JR 東海道本線 浜松駅よりバスで約50分
【車】舘山寺スマートICより約15分
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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