ライター : macaroni 編集部

スパイスの使い方と保存方法を知って、上手に使いこなそう!

スパイスを買っても「なかなか最後まで使いきれない」「いつまで使えるのかわからない」など、扱い方に悩むことってありますよね。捨てるタイミングが分からず、しばらく使っていないスパイスがキッチンに眠っているなんてことも。

そこで本記事では、正しい保存方法や賞味期限切れについて、使い切れないときの対処法など、スパイスをもっと身近に活用できるコツを、スパイス&ハーブコンサルタントの長嶋貴代さんに教えていただきました。

教えてくれた人

Photo by 長嶋貴代

スパイス&ハーブコンサルタント、管理栄養士/長嶋貴代さん
病院、老人施設、食品メーカーなどで約25年管理栄養士として活動し、スパイス&ハーブコンサルタントの資格を所有。現在は、社会福祉法人すくすくどろんこの会で保育園給食を中心に食育、栄養セミナー、料理セミナーにて活動中。
「料理で使うスパイスは結構少量なので、使い切れないという方は多いと思います。ただ、正しい保存方法を知ってしまえば、意外と無駄なくフル活用できるんです。

スパイスを買うのを躊躇している方も、気軽にちょっとしたアレンジ料理でスパイスを使ったり、アクセントに入れたりと、ぜひいろいろ試してみて欲しいですね」

そう話してくださった長嶋さんは、大のスパイスマニアでもあります。毎日の料理にスパイスを入れて、日々アレンジをしているそう。そんな長嶋さんが自ら実践している保存方法や使い方は、どれもすぐに試せるものばかりですよ。

スパイスの風味をキープする!正しい保管方法

使いきれないスパイスは小分けにして冷凍保存する

Photo by akiharahetta

スパイスにとって一番の大敵は湿気だと長嶋さんは言います。湿気が入ると、香りが弱くなったり変色したり、カビが生えてしまうことも。

「使い切れないスパイスは、小分けにして冷凍庫で保管するのが良いですよ。使うたびに冷凍庫から出し入れを繰り返すと結露ができてしまうので、使い切りできるようにチャック式の小さい袋で小分けにしてくださいね。

ラップで包むのでもOKですが、空気が触れることでスパイスは劣化し、香りが弱まってしまうのでご注意を。しっかり空気を抜いて保管しましょう。湿気・空気から守ることが、スパイスの芳醇な香りを保つポイントですよ」

使用頻度の高いスパイスは冷暗所で保管する

Photo by akiharahetta

「スパイスは日光にも弱いんです。日光を浴び続けると、変色や香りの劣化の原因になります。日頃使うものは、空気が入らないようにチャック付きの袋や密閉容器に入れて、冷暗所に収納するようにしましょう。

“日頃使っているものが終わったら、冷凍しているスパイスを補充する” といったサイクルにすれば、香りの良いスパイスがキープできます」

Photo by akihirahetta

「クリップや輪ゴムで止めて保管するとどうしても湿気が入りやすくなってしまうのでおすすめしません。ちゃんと密閉できるものがベストです。スパイスと一緒に珪藻土の小さいスプーンやシリカゲルを入れて保管すれば、湿気対策になりますよ。

ちなみに、ホールタイプよりパウダーのほうが湿気を含みやすく劣化しやすいです。使う直前にホールを潰して使うと、香りや風味が強く感じられるため、より本格的にスパイスを楽しみたい方は、この方法で保管するのもおすすめです」

賞味期限が切れても使えるって本当?

使用できるかどうかは保存方法次第

Photo by akiharahetta

「乾物であるスパイスは賞味期限を過ぎても使用は可能です。保存状態がよければ、少し賞味期限が切れていても使えます。しっかり密閉し、冷凍庫もしくは冷暗所で保管してあるものであれば、ある程度香りも風味も保つことができますよ。

ただし、保存状態が悪ければ劣化が進行している可能性が高く、本来の風味や香りは弱くなります。特にガス台のそばにスパイスを並べている方も多いと思いますが、これは蒸気が入ってしまうのでおすすめできません。

料理の際も、鍋の上からスパイスを振るうと、蒸気が容器の中に入りカビの原因に。小さな器や手に取りだしてから料理に使うようにしてくださいね。いずれにしても賞味期限が切れている場合は、スパイスの状態をしっかりチェックしましょう」

使わないほうがいい目安は?

Photo by akiharahetta

賞味期限はあくまで未開封の場合の期限なので、開封すると空気に触れて劣化が進みます。使えないかどうかの目安は、香りを嗅いで判断しましょう。

「見た目では分かりづらいので、香りが弱まっていたら使えないと判断してOKです。また、あきらかにカビ臭かったり湿気で粉が固まったりしていれば、使わないようにしてください。

湿気で固まると、見えないカビ菌が発生していることもあります。そのために賞味期限が設けてあるので、できる限り賞味期限内で使い切ることを心掛けてくださいね」
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