お寿司のシャリでわかる赤酢と白酢の違い

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いまでは定番!白酢で作る「白シャリ」

ご飯の乾燥や傷みを防ぐ作用がある酢でシャリを作るのですが、現在は白酢で作られる白シャリがほとんどです。白酢には米酢を用いるのが一般的ですが、そのほかの穀物酢を混ぜたりと、配合はお店や家庭によって異なります。

ご飯本来の色合いを損なわない、白シャリのきれいな見た目が一番の持ち味。ちらしに海苔巻き、にぎり寿司など、どんなネタや形にも合うことから定番となっています。

伝統的な江戸前!赤酢で作る「赤シャリ」

江戸時代以降、高価だった米酢のかわりに重宝されていた赤酢を、白いご飯に混ぜるとほのかな紅色に染まることから、赤酢を使ったシャリかどうかも一目瞭然。ヅケや酢締めなど、江戸前ネタに欠かせない寿司飯として長らく人気でした。

近年、米価格の下落で米酢は貴重でなくなり、全国どこでも鮮魚が手に入るようになると、色目の冴えない赤シャリは徐々に衰退。最近は再び注目を集めるようになり、ネタによって白と赤シャリを使い分けるお店も見られます。

赤シャリと相性のいい寿司ネタを紹介

江戸前寿司では外せない!マグロ

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お寿司の定番ネタといえば、いまも昔もやはりマグロですね。冷蔵することができなかった江戸時代は、マグロを生ではなく、醤油とみりんなどに漬け込んだヅケとして提供。醤油の風味を損なわない、まろやかな酸味の赤酢シャリがよく合うと、いまでも人気があります。

白身の昆布締めといえば!ヒラメ

淡白ながら上品で、奥行きのあるおいしさが持ち味のヒラメ。いまでこそ生をお刺身でいただきますが、昔は昆布締めにすることで身の劣化を防いでいました。昆布のうま味が加わることで、さらにおいしさが倍増する白身が好評で、赤酢シャリとの相性もいいと人気のネタです。

煮ても焼いてもおいしい!アナゴ

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いまは漁獲量が少なくなり、江戸前アナゴとしてブランド化されていますが、昔は東京湾でよく獲れた人気の魚介です。天ぷらや白焼きなどいろんな調理法がありますが、寿司ネタでは煮アナゴが一般的。ふっくらとした身と甘いツメが、うま味とコクのある赤酢シャリによく合います。
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