ライター : sakura

清涼感あふれるみぞれ酒の魅力

日本酒の飲み方といえば、冷酒か熱燗を思い浮かべる方が圧倒的でしょうが、最近、日本酒をシャリシャリに凍らせた「みぞれ酒」がじわじわと注目を集めているんです。みぞれ酒は名前のとおり、雪景色のように透き通った真っ白な美しさが特徴で、ひと口飲むと口のなかでフワッと溶けて、味わいと香りが広がります。 今回は清涼感あふれる「みぞれ酒」の魅力や楽しみ方、作り方などをご紹介しましょう。

みぞれ酒は日本酒のシャーベット

みぞれ酒とは日本酒を凍らせてシャリシャリのシャーベット状にしたものです。日本酒は通常-7℃から-10℃で凍ってしまいますが、ゆっくり静かに冷やすことで、凍るはずの温度でも液体の状態を保ちます。これを過冷却といいますが、この状態のお酒を冷やしたグラスに注ぐと、一気に氷結して、まるでシャーベットのようなみぞれ酒ができるのです。雪景色のように美しい見た目であることから、みぞれ酒と呼ばれているんですね。 あるお店では、奥の冷蔵庫からカップ酒を取り出し(このときまだ日本酒は液体)、 店員さんが「パンッ」とカップを叩くと、あら不思議。シャーベット状の日本酒に早変わり、といったパフォーマンスを見せてくれます。なぜ叩いただけで日本酒が凍るのでしょうか。みぞれ酒はエンターテインメント性も高い、おもしろいお酒なんですね。

みぞれ酒の作り方

日本酒が凍るワケ

それは過冷却したお酒にわずかな衝撃が加わると、その衝撃をきっかけにしたお酒の分子が次々に結びついて結晶化するためです。結晶化し始めたお酒は、グラスの中で一瞬にして凍り、まるでシャーベットのような状態になるのです。シャリシャリとやわらかく凍るので、口に含むとすぐに溶け、氷というよりも飲み物として楽しむことができるんです。

作り方

1. まずは日本酒を冷蔵庫でキンキンに冷やします。日本酒は缶に入ったものを使用するか、温度の伝わりやすい鉄製の容器に移し替えて冷やすといいでしょう。 2. 日本酒がしっかりと冷えたら、次は冷凍庫に移し、きっちり90分冷やします。この際にグラスも冷凍庫で冷やしておくといいですね。 3. 90分冷やしたら冷凍庫からゆっくりと取り出し、やや高い位置から、冷やしておいたグラスに注ぎます。しっかりと過冷却状態になっていれば、グラスに日本酒が衝突した瞬間に凍り始め、シャリシャリのみぞれ酒ができあがります。

みぞれ酒をアレンジしよう

シャーベット状のみぞれ酒はそのままでもおいしいのですが、ひと手間加えれば、おしゃれなデザートとしても楽しめます。

レモンやみかん汁を搾ってみる

みぞれ酒にレモンを絞り、上にレモンスライスをのせれば、より一層さわやかさが増します。日本酒のすっきりしたうまさを、ほのかにレモンの酸味が包み込み、グッと飲みやすくなります。ほかにもみかん汁を搾ったり、ライムやシークワーサージュースを2~3滴ほどたらしても、スッキリとした風味が引き立ちます。

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