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御神酒がある暮らし
祖父母と同居していた私の家庭では、神棚が居間にある生活をしていました。お菓子や果物など贈答品があればまずは神棚に捧げて、翌日お下がりを家族全員でいただきました。毎朝、お水やお塩、お酒、お米などのお供えを祖母が取り替えます。神棚から取り下げた水は観葉植物の水やりに使い、お米は朝食に。お塩やお酒はその日の煮炊きや玄関のお清めに使っていました。「神様のお下がりだからね。ムダにしちゃいけないよ」と繰り返し言われたのをよく覚えています。
当然それは祖母流のやりかたでしたが、そんな家庭で育ったので私も自然と神様からのお下がりをありがたく活用するようになりました。神社で御神酒を頂いて帰ると大切にとっておいて大事な仕事の前の日に飲んだり、嫌なことが続くと湯船に入れて浸かります。御神酒は私にとって力水であり、暮らしの上でもお祓いやお清めに欠かせないものになっていきました。
御神酒とはどんなもの?
そのため、お米は神様への最上のお供え物として重用され、お米を使って作るお酒は人が神様をもてなすための最高のごちそうであるとして尊ばれてきたのです。御神酒とは神様にお酒を捧げ、御神霊を宿したお酒のことをいいます。
神社のご祈祷の終わりに振る舞われる御神酒。これには、神様への供物を人が飲むことで神様と人が繋がる、ご縁を結ぶと考えられています。神社で行われる神前結婚式でも新郎新婦がいただく三三九度の盃や、親族固めの盃にも御神酒が用いられます。御神霊が宿る御神酒をいただくことで神様と人、人と人のご縁が結ばれると考えられているのです。
御神酒がいただける神社
靖國神社(東京/九段下)
初詣の時期は、例年ならば境内で御神酒の振る舞い酒をしているところも数多くあります。今年はコロナ禍で見合わせるところも多いようですが、参拝した後に御神酒をお受けすることで、より神様とのご縁を深めることができます。
なかには社務所でお守りなどと一緒に、授与所で御神酒をお頒かちいただける神社もあります。たとえば東京の九段下にある靖國神社では、ボトルに社殿と満開の桜の絵を描いた御神酒を授与しています。
三津 厳島神社(愛媛/松山)
いただいた御神酒はどのように使うの?
1. そのまま飲む
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