迷ったら人気ランキングを見る

はっとり「いろいろありますね〜。でも正直、教えていただた返礼品以外にも、たくさん種類があって迷ってしまうんです。そもそも、丸山さんはどうやって返礼品を探していますか?」

丸山「私の場合は、ふるさと納税のポータルサイトで人気ランキングの上位を参考にしたり、気になるカテゴリを定期的にチェックしたりして探すようにしています。

初心者さんはまず、たくさん入ってお得という量を重視するのか、普段は手が出ない高級品のような質を重視するのかに絞って探してみるといいですよ」

今年の返礼品は「緊急支援品」に注目

はっとり「いろんな返礼品を紹介していただきましたが、返礼品を選ぶときのポイントはなにかありますか? 」

丸山「お得感や返礼品に目がいきがちですが、ふるさと納税の根底にあるのが自治体への支援やエールの気持ちです。自治体や生産者を支援するという意味では、『緊急支援品』を返礼品として選んでみてはいかがでしょうか。

『緊急支援品』とは、新型コロナウイルスの影響で、行き場を失った食材を自治体がふるさと納税の返礼品として用意したものです。イベントや観光、レストランなどの利用が控えられたことで、一部の農水畜産物の消費が大幅に落ち込んだことが関係しています。

返礼品になることで、食材は救われ、寄付金の一部が生産者の方へ渡ることで支援につながります。

『緊急支援品』の中には今まで返礼品として出ることがなかった、和牛や高級フルーツ、ブランド米といった豪華な食材をふるさと納税を通して楽しむことができるのです。

先程紹介したふるさとチョイスなら、ニコニコエール品という名目になっていますが、各サイトで緊急支援品と表記されているので検索窓からキーワード入力して探してみてください」

返礼品は可能な限り日付指定をする

はっとり「ここからは私の失敗談です(笑)。過去に日付指定をせずに返礼品を注文したら、3ヶ月後に返礼品が届いたという経験がありました。こうならないためにも、返礼品を注文する前に知っておいたほうが良いポイントはありますか?」

丸山「ふるさと納税は、お取り寄せとは違うという認識をもつことが大切ですね。頼んだものが翌日くるスピード感が当たり前になってきた物流配送ですが、返礼品は人気のものだと到着に1ヵ月以上の時間がかかることも。

私も、夏に頼んだうなぎが10月に来たことがあるので、すぐに欲しい食材などをふるさと納税で選ぶのは避けたいですね」

はっとり「やっぱりほかの返礼品でも、到着までに時間がかかるものがあるんですね!私は、『もう時期お米がきれそう!』と思って、返礼品で米を注文したのですが、一向に届かなくて結局スーパーまで買いに行きました(笑)」

丸山「それは大変でしたね。返礼品は、配送日指定できるものはできる限りして、あとは気長に待つようにしてくださいね。

特に注意したいのは、到着日の指定ができない生ものや冷凍ものです。家族の人数にもよりますが、一度に多くの返礼品が届いてしまうと、消費しきれなかったり、冷凍庫に入りきれなかったりすることも……。

食材に関しては特に、届く日や量には注意をして返礼品を選ぶようにしましょう」

返礼品ラッシュを避けたいならポイントや送り先変更を上手に活用

はっとり「私の性格上、余裕をもって事前に納税をすることができなくて……。年末に一気にふるさと納税を頼むと、返礼品ラッシュが起きてしまうときがあります。たくさん届きすぎて、冷凍庫に入らず昨年は会社の人におすそ分けしていました……。」

丸山「ふるさと納税の返礼品は寄付をすると同時に返礼品を選ぶところがありますが、自治体によっては専用のポイント制度を採用しているところも。

とりあえず寄付だけしておいて、ポイントを貯めて品物と交換する手もあるんですよ。

5,000円で1ポイントなど自治体によってポイントの付与率は変わりますが、なにかと忙しい年末はポイントが貰える自治体に寄付をするだけです。そして、年が明けて生活が落ち着いてから溜まったポイントを使って返礼品をゆっくり選ぶのもおすすめです。

また、返礼品を注文したら届け先を実家や友人宅に設定する方法も。お歳暮として贈ったり、実家に帰省するタイミングにあわせて返礼品の日付設定したりすれば、まわりの人に喜ばれるプレゼントになりますよ」

ふるさと納税をおこなったら忘れずに申告をする

はっとり「最後になりますが、ふるさと納税をはじめるにあたっての注意点はありますか?初心者が特に注意するべきことを教えてください」

丸山「ふるさと納税をしたら必ず確定申告をして、忘れずに税金の控除を受けましょう。しかし会社員の方の場合は、確定申告に慣れておらず手間に感じてしまうかもしれませんね。

そこで使えるのが確定申告をしなくても、ふるさと納税の寄付金控除を受けられる『ワンストップ特例制度』です。

『ワンストップ特例制度』とは、確定申告を行わなくても、ふるさと納税の寄付金控除を受けられる仕組みです。ふるさと納税先の自治体が1年間で5自治体以内であること、もともと確定申告や住民税申告をする必要のない会社員などの給与所得者であることが利用の条件です。

この制度を利用するには、寄付をした自治体に『寄付金税額控除に係る申告特例申請書』を翌年の1月10日までに送る必要がありますので、年末に駆け込みでふるさと納税をして『ワンストップ特例制度』を利用する場合は、申請書の送付は早めに済ませましょう」

年が明ける前に。ふるさと納税を活用しよう

Photo by macaroni

ふるさと納税は、一見すると仕組みがむずかしそう……と思いがちですが、ポータルサイトを利用すると意外と簡単にできますよ。試しに少額からはじめてみて、返礼品選びを楽しんでみてはいかがでしょうか。

そして、台風や震災などで被災した自治体への支援をふるさと納税を通して返礼品なしの寄付をすることもできます。

一年間の所得額が確定するこの時期に、おおよその寄付金額の上限を確認してから年内早めに寄付をする自治体と返礼品を選びましょう。

返礼品と税金の控除が同時に受けられる、お得なふるさと納税をぜひ活用してみてくださいね。
企画・構成 / 服部 麗(macaroni編集部)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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