ライター : 三浦ゆう

ライター

ライター&カメラマンとしてグルメ雑誌の仕事に携わる。体調を崩したことをきっかけに「医食同源」に目覚め、食と健康と美容を意識した食生活に転換。ベジタリアンメニューや、精進料理…もっとみる

自然食の魅力を発信し続ける「根津の谷」

Photo by tamayura

東京メトロ千代田線「根津」駅から徒歩約1分というアクセスのいい場所にある「根津の谷(ねずのや)」。1978年から40年以上続く、自然食品店&玄米菜食レストランです。

大通り沿いに自然食品店、ちょっと路地を入ったところに玄米菜食レストランがあり、両店は店内でつながっているものの、入口は別。

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まずは、路地にある玄米菜食レストランを訪ねてみます。入口には、手書きの素朴な看板が出ていて、木のぬくもりとやさしい緑に囲まれた、東京らしからぬ店構え。

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入口には「ヴィーガン」と書かれたメニューボードが。ヴィーガンというとストイックな菜食主義のイメージがありますが、メニューには「揚げ出し豆腐」や「玄米ごはん」などが書かれています。

このメニューで自然食&ヴィーガンということは、有機野菜や無添加食品を使った和食メニューということなのでしょうか。

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木製のテーブルや椅子が並ぶ店内は、白いしっくいの壁や、天井の柱など、日本の伝統を取り入れたデザインです。

迎えてくれたのは、自然食に携わって40年以上というベテラン女性店主。

「もともと、ここには蔵があったんです。その雰囲気をなるべく残しながら作ったのがこのレストラン。テーブルは長年商品棚として使われていた松の木、天井はヒノキの間伐材、カウンターは杉の木。床も木にしてもらいました」(店主)

ボリューム満点!やさしくおいしい定食

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店主は冷え性改善をしたいとの思いで、若いころ玄米採食に興味を持ったのだそう。その思いが込められた料理がそろいます。

メニューのこだわりは、「もちもち食感の玄米」。

「ご飯を食べると、お腹にしっかり力が入るので」と店主。玄米は、白米に比べて多くの栄養成分が含まれているのは知っていましたが、何よりしっかりエネルギーチャージができそうです。

また、素材の味を生かして季節の味を楽しむ、というのも同店のこだわり。国産食材や有機食材をなるべく使い、動物性食材や白砂糖、化学調味料は使用していません。

日替わり根津の谷定食

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1,450円(税込)
食事メニューは、「日替わり根津の谷定食」(税込1,450円)と「おにぎりセット」(税込900円)の2種です。

定食が運ばれてきて驚いたのは、その色鮮やかさ。和食で自然食やヴィーガンというと、精進料理のような地味なものをイメージしてしまいがちですが、配された主菜や副菜はどれも彩りがきれい。

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「玄米は和食に合うように、圧力鍋でもっちりとした食感に炊き上げています。少しお赤飯みたいな食感ですよ」(シェフ)

食べてみるとその通り、食感がもちもちです。黒胡麻と塩を合わせてすった胡麻塩のふりかけも、玄米ととてもよく合います。

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お味噌汁は日本の伝統食ですが、ヴィーガンレストランらしく煮干しやかつおのだしを使わないのがポイント。昆布と干し椎茸でとっているのだそう。

お味噌は、併設の自然食料品店で扱っている伝統製法で作られた「麦味噌」と「豆味噌」を合わせ、具材は野菜やお麩など、この日は5種類。煮干しやかつおを使っていないせいか、とてもすっきりした味わいです。

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主菜は具だくさんの「揚げだし豆腐」、副菜は「季節の蒸し野菜 胡麻味噌添え」「小松菜と冬瓜とわかめの香味ソースがけ」。そこに、発酵食品の自家製ぬか漬けと季節のフルーツが付きます。

「一日30品目食べましょう」とよくいいますが、ランチでこれほどの食材を食べれば、簡単にクリアできそう。

味わいは、しっかりしていながら脂っこさがなくあっさり。ヴィーガンメニューでいてボリュームたっぷりというのもうれしいですね。「日替わり根津の谷定食」は毎日メニューが変わるので、何度訪れてもいろいろな味を楽しめます。

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また、メニューには日替わりのお茶がついてきます。この日は「えんめい茶」。

くま笹やハト麦、延命草などをブレンドしたお茶で、香ばしい風味が口いっぱいに広がります。お代わり自由ですが、1杯をじっくり味わいたくなります。

ヴィーガン和スイーツで、ほっとひと息

ランチスイーツ&ドリンク

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300円(税込) ※食事にプラス料金
さらに同店には、カフェメニューも。食事にプラス料金でランチスイーツやドリンクが楽しめます。

スイーツはすべて手作り。しかも、使っている食材は、「国産全粒粉」「国産薄力粉」「アルミニウムフリーのベーキングパウダー」などと、同店らしいこだわりが満載。ほかではなかなか食べられない逸品がそろいます。

「オーガニックブレンドコーヒー」には、ミルク&シュガーではなく、有機無調整豆乳&てんさい糖が付いてきます。サトウキビではなくてんさいを原料にした甘味料「てんさい糖」は、白砂糖より甘みがまろやかで、天然のオリゴ糖が含まれています。

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この日は、「プルーンとカシューナッツのケーキ」。

ぎっしり濃縮したような食感で、プルーンの甘みと酸味がアクセントになっています。バターや卵を使っていないせいか、和洋折衷という味わい。

ナチュラルライフを、日常にちょっとずつ

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レストランで提供しているメニューの食材はすべて、併設の自然食料品店で販売。旬の有機野菜・無農薬玄米・無添加調味料・天然酵母パンなど、約2,000点もの体にやさしい安心・安全な食料品がそろいます。

夜9時まで営業しているので、お仕事帰りにも立ち寄れますね。

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店内は、いろいろな商品が所狭しと並び、見ているだけでもちょっとした探検気分に。「こんな食品があったんだ!」と、思わぬ発見もあります。

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特に、お砂糖類の種類の多さに驚き。「黒糖」「てんさい糖」「洗双糖(せんそうとう)」など、さまざまな甘味料が並んでいます。日々の食生活のなかで、まずはお砂糖を変えるところから始めてみるというのも、ひとつの方法かもしれません。

自然食を知り尽くした店主とスタッフさんにアドバイスいただきながら、今日からでも簡単に自宅で取り入れられる自然食を4つ選んでみました。

今日から取り入れられる、おすすめ自然食品4選

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右から「川上さんの三年番茶 薪火寒茶」(800円)、「大豆ミートでつくりました 和風野菜大豆ボール」(240円)、玄米おにぎり(塩200円、焼き250円)、「無添加北海道きなこねじり」(255円)。※すべて税抜き

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レストランのメニューにもなっている「玄米おにぎり」は、自然食料品店でも販売されています。

「玄米をおいしく炊くには、圧力鍋か土鍋で」という店主のアドバイス。玄米を自宅で炊くのはむずかしいので、この玄米おにぎりを買うことにしました。

合わせるお味噌汁は、しいたけのダシと5種の具材、自宅にあった有機味噌を使って、いつもとちょっと違う味に。

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「大豆ミートでつくりました 和風野菜大豆ボール」は、大豆ミートにキャベツや玉ねぎを混ぜて作ったべジミートボール。「レトルトパックなので本当に簡単ですよ」と教えていただいた商品です。

普段肉も野菜も食べる人が、いきなりベジタリアンやヴィーガンメニューだけにするのは大変なので、このような商品はちょうど良いかもしれません。食べてみると、いくらか大豆の風味がするものの、ほとんどお肉のミートボールと変わりませんよ。

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店主おすすめの、「川上さんの三年番茶 薪火寒茶」と「無添加北海道きなこねじり」は、ティータイム向けに教えていただいたもの。自然食を始めるなら、おやつやお茶からが手軽でおすすめです。

「川上さんの三年番茶 薪火寒茶」は、マクロビオティック愛好者に好評で、体をじっくり温めてくれるお茶。煮出して作る香ばしい味が特徴です。

「無添加北海道きなこねじり」は、北海道産のきなこ・塩・てんさい糖を使った和菓子。しっかり甘くて、お茶うけにぴったり。

※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。店舗によっては、休業や営業時間を変更している場合があります。
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