ライター : Sheage(シェアージュ)

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良質な竹がとれる土壌が生み出した高品質な「竹細工のかご」

おじろ角物店が手がける竹細工の四角いかごは、角物(かくもの)という日本に伝わる伝統工芸品です。明治以前、兵庫県有馬地方から大分県別府市に製作技術が伝わり、「別府かご」との呼び名で始まりました。おじろ角物店がある大分県は竹細工に使われる「真竹」の生産量が日本一。さらに良質な竹が手に入りやすいため、ほかの追随を許さない丈夫なかごができあがります。

最後の角物師の技法を今に伝える「おじろ角物店」

おじろ角物店が活動を開始したのは2008年。小代さんご夫婦が営んでいます。主人の小代さんがあるギャラリーで角物を見て一目惚れし、作りたいと思ったのがはじまり。 その角物を作る職人のことを「角物師」と言いますが、その中でも最後の角物師である寒竹唯善(かんたけただよし)さんに弟子入りして技法を学んだそうです。

シンプルで美しく、丈夫。角物作りの秘密

おじろ角物店が手掛ける角物は、無駄な装飾をなくして機能美を追求したずっと使い続けられる生活道具のかご。そんな角物の制作過程をちょっと覗いてみましょう。
まず竹細工で使われている竹素材は「白竹」と呼ばれるもの。採った真竹はそのままでは使えないので油抜きして白竹に加工した竹を使用しています。白竹はまず、それぞれの角物の寸法に合わせて竹を切り、切った丸状の竹に印をつけ、ナタ(竹割包丁)で1本1本の「ヒゴ」と呼ばれる細い棒に加工します。
このヒゴはすべて編めるように、ナタを使って厚み0.6mm~1mmほどに皮と身部分をはぎます。そして後ほどご紹介する「火曲げ」という特殊な技法を用いることで、胴、蓋、手のパーツの形になります。これらすべてを手作業で丁寧に組み合わせていくことで、丈夫なかごが完成します。

かごの四角い形を作る「火曲げ」という手法

写真は「火曲げ」というヒゴの角を曲げる過程。専用トーチでヒゴをあぶって角を曲げてから、水で冷やして固めていきます。フリーハンドで曲げるため、長年の経験と感覚が必要。

素材はもとより、このように一つ一つ職人の手で丹念に作られているため、重いものを入れても、ちょっとやそっとのことでは壊れない強靭なかごができあがります。

サイズ展開は豊富で用途もさまざま。ベーシックなかご

おじろ角物店の角物といえば、用途に合わせて選ぶことができる豊富なバリエーション。ご紹介する「角物 定番」シリーズは、サイズ展開は7種類で、持ち手付きと持ち手がない箱型のものなど、種類は実にさまざま。蓋と胴をいかにきちっとはまるようにするか、細部にまでこだわって作られています。

「小さいものはお弁当箱や裁縫道具の収納に、大きいものは旅行用のトランクとして使うなど、皆さんそれぞれが自分のスタイルで使っていますよ」と小代さん。

角物 定番 9,350円~46,200円(税込)
写真の「角物 定番(#1)」は、はがきが入るサイズ。ちょっと大きな書類やコピー用紙(A4サイズ)の保管におすすめなのが「角物 定番(#5)」、湯呑や茶碗といった食器などの収納には「角物 定番(#4や#5)」が便利。

持ち手が丈夫で買い物かごにも大活躍

ちょっとした買い物やピクニックなどのお出かけ、本の収納には写真の「角物 買い物カゴ」(写真のサイズは約34×25×高さ19.5cm)がおすすめです。縁や持ち手が厚めで頑丈に作られているため、ちょっと重さのあるものの持ち運びにも使えます。

角物 買い物カゴ 19,800円(税込)
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