ライター : Sheage(シェアージュ)

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無理なく継続できる、糖質制限で健康的な身体づくり

糖質に含まれるブドウ糖は、身体中の細胞を動かすエネルギー源。本来は、若々しく健やかな身体を維持するために欠かせないものなのに、なぜその糖質を制限するのでしょうか。まずはその理由を簡単に説明します。 糖質を摂取すると、血液中に含まれる糖の濃度(=血糖値)が急上昇してインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンの主な働きは、すべての細胞にブドウ糖が行き渡るように働きかけて血糖値を下げることですが、その際、余った糖を脂肪に変えて体内に溜め込もうとしたり、脂肪の分解を抑制したりする作用も持ち合わせているのです。 食生活が豊かになり、頭脳労働の割合が増えた今、私たちは1回の食事に含まれる糖質を消費しきれずに脂肪として蓄えがちに。 そこで注目されたのが、糖尿病患者や重度肥満者の食事療法として考案された糖質制限です。血糖値の上下動を抑えることでインスリンの働きを緩め、余分な糖質が脂肪として蓄積されにくくなる=太りにくい身体を目指す糖質制限は、カロリー制限ダイエットに比べて健康的かつ我慢が少ないため、続けやすくリバウンドしにくいという傾向があります。
即効的なダイエット法との違いは、体質を改善して太りにくい身体を作ること。糖質制限をはじめて1週間ほどで体重が落ちたとしても、それは体内の水分が少なくなることなどによって生じる一時的な体重減少の可能性が高いでしょう。 多くの人は、2週間ほど続けたところで徐々にスリムになっていることを、1〜2ヵ月ほどでお肌の調子が良くなることを実感しているようなので、余裕を持って取り組んでください。

継続が不安な人には、糖質制限ではなく「ロカボ」がおすすめ

「ロカボ」という言葉をご存知でしょうか。ロカボとは低糖質を意味する「Low Carbohydrate(ローカーボハイドレート)」の略語で、無理をせず、食生活の質が変わらない範囲でゆるやかに糖質を制限するダイエット方法を指します。 糖質制限ダイエットを行なっている人の中には、一切の糖質をカットする人もいますが、ロカボでは1日の糖質量を70〜130g程度に抑えれば主食やスイーツで糖質を摂ってもOKです。 アスリートやダイエット道場のようにストイックに身体づくりがしたい人は徹底した糖質制限を。ご飯やパンが大好きな人、普段から糖質を摂りすぎている人、制限することが難しい人などは、手軽に始めることができるロカボを選んでみてはどうでしょうか。 ただし、いずれの場合も独学で取り入れると効果が期待できないばかりか、不調をきたすこともあるのでご注意を。身体の調子を見ながら、正しい知識のもとで行うようにしましょう。

糖質制限ダイエット中に食べていいもの、ダメなもの

すべての食材の糖質量を覚えたり食事のたびに調べたりするのが大変だという人は、基本的な情報だけでも覚えておきましょう。 【糖質が少ない食材】 豆腐や納豆などの大豆食品、肉、魚、卵、チーズ、生クリーム、バター、こんにゃく、葉物野菜、トマト、きゅうり、なす、ブロッコリー、キノコ類、海藻類、アボカド、オリーブ油、くるみ など ナッツ類は量や味付けに気をつければ糖質制限中のおやつとして食べても問題ありません。ウィスキーや焼酎などのお酒も水割り等であれば嗜むことができます。 一方、穀類、芋類、れんこん、かぼちゃ、とうもろこし、菓子類、清涼飲料水、ビールなどは糖質が多く含まれているため、避けたほうが良さそう。栄養価の高いひよこ豆や、美容に良いとされるフルーツやハチミツなども注意が必要です。 また、低糖質な食材でも、糖質が多く含まれている調味料で味付けをすると高糖質になってしまうことも。砂糖、人工甘味料、めんつゆ、白味噌、とんかつソース、はちみつ、ケチャップに加え、さっぱりとしていて健康的なイメージのポン酢も糖質を多く含む調味料なので大量に使うことは控えましょう。以下は、糖質が少ない調味料です。 【糖質が少ない調味料】 塩、醤油、酢、マヨネーズ、赤味噌、香辛料

糖質オフ=炭水化物オフではない!

ここで、ひとつ確認。「糖質=炭水化物」と思っている人もいるかもしれませんが、厳密にはイコールではありません。炭水化物は、体内に吸収されてエネルギー源になる「糖質」のほかに、消化吸収されずエネルギーにならない「食物繊維」などが含まれているため、「糖質+食物繊維=炭水化物」が正しい構図になります。 炭水化物抜きダイエットで食物繊維が不足すれば、便秘、肥満、糖尿病、高血圧などのリスクが高まるので、「糖質制限=炭水化物を食べなければいい」という考えはNG。炭水化物の糖質量をしっかりと見極めながら、食べる量を調節するのがおすすめです。 【主食の糖質量】 ・白飯1膳(160g)/糖質58.9g ・パスタ1人前(100g)/糖質69.5g ・食パン8枚切り2枚分(90g)/糖質40.0g ・うどん1玉(200g)/糖質41.6g ・そば1人前(180g)/糖質43.2g ご飯を半膳にするなどの工夫で糖質の摂取量を抑えることができますが、食べる量を減らしたくない人には、食後の血糖値の上昇度を示す指数「GI値」が低いものを選ぶのがおすすめ。 GI値が低い食べ物ほど血糖値の上昇がゆるやかになるため、結果として脂肪が蓄えられにくくなるとされています。ちなみに、GI値70以上は「高GI食品」、55以下は「低GI食品」、その中間は「中GI食品」に分類されます。 【主食のGI値】 ・白飯/GI値84(高GI食品) ・パスタ/GI値65(中GI食品) ・食パン/GI値91(高GI食品) ・うどん1玉/GI値85(高GI食品) ・そば/GI値55(低GI食品) 高GI食品に分類される白米も、おかゆにするとGI値が57に低下します。さらに、白米を炊く際に、食物繊維が豊富な玄米(GI値55)や発芽玄米(GI値54)を混ぜるのもおすすめ。 そのほか、全粒粉を使ったパンやスパゲティ、ライ麦、春雨なども低GI食品なので、我慢しなくても大丈夫です。 「いちいち糖質やGI値を気にしていられない」という人は、コンビニでも売られている低糖質メニューを活用しましょう。おにぎり、ラーメン、惣菜パン、スイーツ、お酒など、探してみると意外と種類があるので、我慢が苦手な人や忙しい人でも簡単に糖質制限ダイエットにチャレンジできますよ。

ハードな制限は禁物!糖質制限の正しいやり方

ダイエットとはいえ、ストイックになりすぎないことも心と身体の健康を保つためには必要。健康や美容のために糖質制限を行っているのに、心身のバランスを崩してしまったら本末転倒ですし、過度な制限によるストレスが挫折やリバウンドのきっかけになる可能性も否めません。 まずは、必要最低限の制限から始めるようにしましょう。具体的には、1日の糖質摂取量を130gまでに抑えるのがおすすめ。一食あたりの糖質を40gに設定するのであれば、白米なら半膳(70g)、食パンなら6枚切りを1枚程度食べられます。 また、必要な栄養素をしっかり摂取できるバランスのいい食事を意識することも忘れずに。次の献立例のように、メインディッシュでタンパク質、副菜でビタミン・ミネラル・食物繊維を補うよう心がけてください。 特に、有酸素運動や筋力トレーニングなどを行なっている人は、タンパク質不足になりやすいので積極的に食べたほうが良さそうです。 【おすすめのメニュー例】 ・朝食  魚の缶詰、チーズオムレツ、納豆、わかめの味噌汁、玄米ご飯 ・昼食  サラダチキンとゆで卵のサンドイッチ(全粒粉パン)、アボカドと海藻のサラダ ・夕食  ステーキ、茹でブロッコリー、きのこのバターソテー ・間食  アーモンド、コンビニの糖質オフスイーツ、辛口のワイン 糖質制限ダイエットは正しい知識のもとで「無理せず」、「偏りすぎず」、「焦りすぎず」に実践することが大切。自分に合った食生活習慣を身につけて、理想の身体を手に入れましょう。
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