クエン酸の効果と使い方【掃除に使う場合】

Photo by Snapmart

水あか落としに

シンクの周辺に白っぽい水あかを見かけることがありますね。水あかの正体は、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が固まったものです。水あかはアルカリ性の汚れなので、クエン酸の水溶液をスプレーにして吹きかけると中和して分解することができます。 頑固な汚れにはキッチンペーパーをかぶせてスプレーし、すぐに蒸発しないようにラップをかぶせて汚れが浮いてくるまでしばらく待ちましょう。夜のあいだにその状態のままにするのも効果的です。

消臭にも

魚の生臭いにおいやタバコの臭いはアルカリ性のため、酸性のクエン酸水で臭いを中和することができます。家の中でペットを飼っている場合も、クエン酸がペットコーナーのアンモニア臭の中和に活躍します。 クエン酸には殺菌効果もあるので、クッションやカーテンなど頻繁には洗えない、または丸洗いできない布製品吹きかけて使用できます。素足で歩くフローリングの床や絨毯にも使えます。化学薬品の消臭・殺菌剤の使用が不安な方におすすめです。

白い衣類の黄ばみ防止に

粉末加工されたクエン酸は無色無臭で原料が果物由来の酸味成分なので、水に溶けやすく使いやすい点がメリットです。クエン酸には「キレート効果」という金属成分を包み込む性質があるので、水道水に含まれる金属成分が衣類に付着するのを防ぎ、白っぽい衣類の黄ばみ防止になります。 石鹸で洗った洗濯物はゴワゴワとした肌触りが残りがちですが、クエン酸は酸性なので弱アルカリ性の石鹸を中和する効果があります。そこでクエン酸を加えて洗うと洗濯物をやわらかくふんわりと仕上げる柔軟剤のような効果があります。

使うときの注意点

キッチンで使われていることが多い大理石には使わないでください。大理石はアルカリ性の炭酸カルシウムを多く含む石灰岩が変成したものなので、酸性のクエン酸を使うと溶けてしまいます。銅や鉄などの金属にも錆びてしまうので使えません。また、油脂やタンパク質などの汚れ落しには不適なので、レンジまわりの油汚れの清掃や衣類の皮脂汚れには効果が望めません。 塩素系洗剤と混ぜると有毒ガスが発生するので特に注意が必要で「まぜるな危険!」です。クエン酸の水溶液や粉末が目に入ると酸性のためにと強い痛みを感じます。すぐに水で十分にすすぎ洗いして、痛みが残る場合は病院で治療を受けてください。

天然素材のクエン酸を上手に使いましょう!

柑橘類や梅干しに含まれているクエン酸は天然素材なので、赤ちゃんがいるご家庭でも口にしても安心です。お掃除から料理やドリンクまで巾広くお使いになれます。ただし万能薬ではなく不得意分野もあるので、特性をよく認識して利用しましょう。 「ナチュラルクリーニング」向きの素材としては重曹も人気ですが、性質や使い方が異なりますので、うまく使い分けしたり、両方を組み合わせたりして日々の生活を楽しみましょう。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ