ライター : muccinpurin

製菓衛生師 / 料理家

タピオカの次は「チェー」がブームの予感!

「タピオカの次はコレ!」とトレンドに敏感な女子の間で話題を呼んでいる「チェー」。まだまだ日本では聞きなれない名前ですが、ベトナムでは国民食とも呼ばれるほど、昔から愛されるスイーツなんです。 チェーを掘り下げていくと、人気が出る要素があちらにもこちらにも。記事を読み終わったころには、チェーを飲んでみたくなるはずですよ♪

「チェー」ってどんなスイーツ?

そもそもチェーとは、ベトナム生まれの具だくさんスイーツのことを指します。寒天や果物、さらには甘く煮た豆や芋を合わせて食べる、古くから愛される味です。 街角や屋台で気軽に安価な値段で食べることができるチェーは、日本でいうならばかき氷やお汁粉といったところでしょうか。
ベトナムの街角では、このようにカラフルなトッピングが並んだチェーの屋台がたくさん見られます。 基本的にメニューは決まっていますが、好みのトッピングを伝えれば追加してくれるので、オリジナルのチェーを楽しむことができるんですよ。 ビニール袋に器用にチェーをいれて縛ったテイクアウト用もあり、そのまま持ち帰って氷を入れたグラスに注いげば、できたてのチェーを味わうこともできます。

チェーのはじまりは “おもてなし”

チェーはもともと、おもてなしスイーツとして生まれました。わざわざ遠方から来たお客様のために、その土地で採れた天然素材を使ったデザートをふるまったのが始まりです。 今ではもっとも身近なおやつとして手軽に食べられるようになり、老いも若きもベトナム人であればだれもが愛するスイーツになりました。 具材の組み合わせしだいでは無限の味わいがあり、からだにいい素材が使われているのも長く愛される秘密です。

暑い南部では冷たいチェーで涼を呼ぶ

ひとことでチェーといっても、実は冷たいものと温かいものが存在します。同じスイーツでも食べ方が違うのには、南北に細長いベトナムの地形が関係しているんです。 こちらは氷が入った冷たいチェー。ベトナム南部は一年中温暖な気候で知られます。さらに湿度が高いので、とにかく冷たいスイーツが癒しの存在。練乳を加えたプリンにクラッシュアイスをのせた「バインフラン」を見れば、その冷たいもの好きがわかりますよね。 冷たいチェーはカラフルなゼリーやフルーツをベースに、クラッシュアイスをたっぷりかけたスタイルが基本形。カラフルなゼリーで見た目も華やかで、まさに「南国のスイーツ」といった見た目が特徴です。

寒いこともある北部で愛される温かいチェー

意外かもしれませんが、南国ベトナムでも、北部のハノイは気温が低いことも多い地域。同じベトナムでも、南部のホーチミンと北部のハノイでは、風習や文化の違いが見受けられます。 チェーでもその違いが表れていて、ハノイでは小ぶりな丼に注がれた温かいチェーが主流。ココナッツやタロイモやタピオカ、バナナや白玉が入った、日本人にもどこか懐かしい、お汁粉のような味わいでほっこりと癒されます。

自家製チェー作りもひそかなブームに

身近な材料でできるチェーは、夏休みのおやつにもぴったり!SNSでも手作りのチェーの投稿が増えつつあります。
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