ライター : dressing

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グルメ通が次に注目するのは「マニアック中華」!

お察しの通り、日本では「マニアック中華」に関しての知名度は非常に低い。しかしながら、中国の辺境にある郷土料理や、貴州省や雲南省などの少数派民族の料理(をベースにした料理)を提供する店がここ数年日本でも増え続けていることから、次に来るグルメトレンドとして注目が集まっているのだ。

「マニアック中華」が食べられる中国料理店4選

そこで今回は、今もっとも気になるグルメジャンル「マニアック中華」が食べられる中国料理店をご紹介。 貴重な“現地の味”をそのまま提供していたり、日本人ならではの探求心と柔軟性でアレンジを加えていたり、実際に現地で修業したシェフだからこそ実現した、最高の美味を味わうことができる。 マニアックな料理人が、マニアックな食材を、マニアックな調理法で提供する、実にマニアックな世界。ぜひ一度、体感してほしい。

【白金】中国・辺境の地で出逢った田舎料理を楽しむ『蓮香』

「マニアック中華」の中でも特定の少数民族料理にとらわれず、シェフ自らが中国・辺境の地に訪れ、そこで出逢った田舎料理を表現しているお店が『蓮香(レンシャン)』だ。
シェフの小山内耕也さんは、老舗『銀座アスター』、青山『エッセンス』、中国・江西省での厨房経験を経て、名店『ナポレオンフィッシュ』の料理長に。そして2015年に独立してここ『蓮香』をオープンした。 料理は10皿以上で構成される「おまかせコース」のみ。貴州省や雲南省の少数民族料理から、広西チワン族自治区や広東省順徳市の田舎料理、さらに上海・無錫(むしゅく)市の家庭料理などを日本の環境の中で再構築している。
たとえば、少数民族・傣(タイ)族の料理をアレンジした「傣族豆豉包菜(板納豆春キャベツ香り炒め)」(写真上)は、実にシンプルな料理だが、納豆味噌のようなコクと風味があり、実に美味。お酒がどんどん進む一品だ。
また「山黄皮蒸魚(チワン族の山黄皮風味のキジハタ蒸し)」(写真上)は広西チワン族自治区の代表的な料理。旬の魚を使用して“小山内流”にアレンジしている。 『蓮香』では、そんなマニアック中華に合わせてナチュラルワインなども用意。ぜひ小山内シェフのマニアック中華ワールドにハマってみてはいかがだろうか。

蓮香

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【藤沢】中国西南部の少数民族料理にどっぷりハマる『中国旬菜 茶馬燕』

神奈川・藤沢にある『中国旬菜 茶馬燕(チャーマーエン)』は、中国西南部の少数民族料理が楽しめるとあって、新たな食との出逢いを求める食通を中心に人気を博している一軒。
オーナーシェフの中村秀行さんは、都内や横浜などの中国料理店で修業する傍ら、中国西南部・タイの山間部等を周遊するなかで、現地の叡智溢れる料理に衝撃を受ける。同店では、その経験をベースに、現地の食材や調理法を取り入れながら、体に優しい料理を提供している。
「ピータン・油揚げ・ミントの雲南タイ族和え」(写真上)は、雲南省で食べられる料理。刻んだピータンと藤沢市鵠沼産の油揚げを、ミントとともに自家製ソースのパイナップルナンミィで和えている。現地の調味料も可能な限り自家製にこだわる。 ソースのもつエキゾチックで複雑な辛みが、ピータンの塩味やうまみ、ミントの爽やかさと渾然一体となっている。
「発酵筍と骨付き鴨の土鍋煮」(写真上)も西南部で見られる料理。発酵タケノコの漬け汁に、さまざまな調味料を加え、骨ごとブツ切りにした鴨を入れて1時間ほど煮ている。タケノコのうまみと発酵由来の酸味が鴨に染み込んだ滋味深い味わいだ。 アルコールは、こだわりの自然派ワインや、中国の蒸留酒である白酒(パイチュウ)も揃う。滋味深い少数民族料理と合わせれば、より複雑なおいしさに悶絶することだろう。 ようやく開けてきたマニアックな中国料理を堪能できる『茶馬燕』。新たな食と出逢いに、ぜひ訪れてみよう。

中国旬菜 茶馬燕

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