地域の食べ方いろいろ

現在でもソフト麺が給食に出されているという愛知では、県の名産である味噌を使ったソースを絡めて食べられることが多いです。 また、神奈川県の小学校では、さきほど紹介したけんちん汁に入れる食べ方もメジャーのようです。

給食のソフト麺が衰退中!?

ソフト麺の歴史

ソフト麺とは、もともとパンしかなかった給食に新たな主食を、ということで開発された麺でした。なぜパンのみであったかというと、1960年代当時はアメリカ産の小麦粉の輸入を維持しなければならないという大前提があったからです。 そのためパン食が給食に採用されていたのですが、子ども達には給食のパンがおいしくないと不評なこともあり、新たな主食が検討されたんだとか。そこでパンと同じ強力粉を使ったソフト麺が誕生し、関東や中部地方を中心に給食の主食として取り入れられてきました。

最近の給食事情

ところが、最近ではソフト麺がどんどん出されなくなっています。すでに給食の主食はパンかごはんという学校も多く、ソフト麺を知らない子どもたちも多いです。 ソフト麺が衰退した背景には、ソフト麺の製造は蒸気殺菌を必要とするため、それに時間と手間がかかるという問題があります。ソフト麺誕生の地、東京都では2015年に給食の規格品から外されてしまいました。 ソフト麺はもはや「なつかしの給食」として登場するばかり。

大人に需要のあるソフト麺

大人に人気

存続の危機にあるソフト麺ですが、実はいま大人世代に大人気なんです。現代の子どもにとってはなじみのない麺ですが、昭和に育った大人世代には給食で食べたなつかしい味です。

とくにソフト麺は、ほかのメニューと違い給食以外では食べることがないもの。だからこそ小学校時代をなつかしんで食べたくなる味なのです。

長野県にはなつかしのソフト麺やコッペパンが食べられるレストランもあるようで、とくに大人世代に人気なんだとか。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ