ライター : macaroni 編集部 倉持(もちこ)

トレンド担当ディレクター

スターバックス発祥の地「シアトル」へ。1号店を訪れてきた

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「スターバックスの1号店はどこにあるの?」

世界中に広まった緑のロゴのルーツを辿ると、アメリカ・シアトルというひとつの街に行き着きます。世界中に店舗を展開するスターバックスは、1971年、この街で最初の一歩を踏み出しました。

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半世紀以上の時を経た今もなお、創業当時の佇まいを色濃く残すその店舗は、単なる観光スポットの枠を超え、世界中のコーヒーファンが憧れる『聖地』として特別な存在感を放っています。

原点は、パイク・プレイス・マーケットの中心に

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スターバックス1号店があるのは、シアトル観光の定番スポットでもある「Pike Place Market(パイク・プレイス・マーケット)」内。

魚を投げ合う名物パフォーマンスの掛け声や、色とりどりの花が並ぶ露店を抜けて歩いていくと、ひときわ人だかりができている一角が見えてきます。

その中心にあるのが、茶色の円形ロゴが掲げられたスターバックスの1号店。

創業当時のロゴが目印。「焙煎豆の販売店」らしさが残る雰囲気

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外観は、私たちが普段見慣れている緑のロゴとは異なり、創業当時のデザインを再現したもの。初めて訪れても、「ここが特別なスターバックスだ」とひと目でわかる佇まいです。

スターバックスが最初の店舗をスタートさせたとき、販売していたのはコーヒー豆のみだったのだそう。

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店内に入ると、まず感じるのはコーヒーの濃厚な香り。ブラウンを基調とした落ち着いた空間に、世界各国から訪れた観光客や地元の人が混ざり合い、それぞれの時間を過ごしています。レジの近くには1号店であることを表すメダリオンも。

賑わってはいるものの、不思議と騒がしさはなく、地元のコーヒーショップとしての心地よさがありました。

厳密には、最初に開業した店舗そのものではない

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ここで知っておきたいのが、現在のスターバックス1号店は、厳密には “最初に開業した店舗そのもの” ではないという点。

1971年にオープンした本当の1号店は、現在地から数ブロック先にありました。1976年に現在のパイク・プレイス・マーケット内に移転して以来、世界中のファンが聖地として訪れる場所に

ここは、創業当時の雰囲気や精神を受け継いだ “象徴的な1号店” として位置づけられています。

壁に記されたメッセージ

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壁には創業当時の写真が並び、スターバックスがまだ焙煎したコーヒー豆を売る、小さな店だった頃の面影が残されています。その一角に記されているのが、スターバックスを世界的ブランドへと導いたハワード・シュルツ氏の言葉。

そこに綴られているのは、「ここがすべての始まりであること」、そしてスターバックスを単なるコーヒーショップではなく、敬意と尊厳を大切にし、一杯のコーヒーを通して人が集える場所にしたいという想いでした。

1号店で味わえるのは、意外にも “いつもの味”

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意外だったのは、スターバックス1号店であっても、並んでいるのは馴染みのあるメニューだったこと。

エスプレッソやカフェラテ、カプチーノ、コールドブリューなど、メニュー構成は基本的に他店舗と同じです。

店内の黒板に手書きで並ぶメニューを眺めていると、特別感よりもむしろ「いつもの味」があることに少し安心

ただ、その一杯を手にして立って飲む場所が、スターバックスの物語がはじまった場所だと思うと、不思議と味わいは変わってきます。
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