ライター : china0515

フードアナリスト2級

できたての和菓子と厳選したお茶のペアリングをコース仕立てで楽しめる菓子司がオープン

2024年11月28日(木)に、和菓子をコース仕立てで味わえる菓子司「九九九(くくく)」が六本木にグランドオープン。

日本の伝統文化である「和菓子」と「お茶」をペアリングで心ゆくまで楽しめますよ。

九九九(くくく)

Photo by china0515

「九九九」は茶聖と称された千利休への敬意を込め、 “千” のひとつ前の数字をとってつけた屋号。

かの昔から身分の分け隔てなく茶を楽しむ大切な文化とされてきた「茶会」。現代でもこの大切な文化をみんなで分かち合い、唯一無二の体験を届けたいとの思いでオープンしました。

店内も茶室の要素を取り入れつつも、気軽に茶を楽しめるような空間になっていますよ。

和菓子と茶のペアリングコース

Photo by china0515

九九九で楽しめるのは「和菓子と茶のペアリングコース」。目の前で和菓子と茶士が手がける和菓子とお茶をコース仕立てで堪能できます。

コースは毎月テーマを変えて登場11月は「装う山々から玄冬へ」をテーマとし、11月になると山々が赤や黄に変わり、2週間ほどたてば色がなくなっていく様子を表現したコースとなっていますよ。

今回はコースの一部をご紹介します。氷出しした玉露を盃でいただいてコースは開始。氷出しした玉露は出汁のように濃く、旨みをしっかりと感じられます。

亥の子餅/わび

Photo by china0515

無病息災を願って旧暦の亥の月(現在の11月)の亥の日、亥の刻に食べられてきた亥の子餅はイノシシの形しているお菓子です。

目の前で仕上げられるできたての和菓子を味わえるのはなんとも贅沢……!

Photo by china0515

できたての亥の子餅は羽二重餅のもっちりとやわらかいおもちとともに、いちじくの食感と風味、クルミの香ばしさを楽しめます。

おもちが舌の上で溶けていくほどふわふわとやわらかく、ひとつ目のお菓子から驚きと感動でいっぱいに。九九九のために合組された茶とのペアリングも絶妙ですよ。

氷炉/ミント煎茶

Photo by china0515

氷炉は1年中炉に炭が入っているのをイメージして仕上げた炭のアイス。本来は一度口の中をリフレッシュさせるイメージで4品目に提供されますよ。氷炉と一緒に楽しむお茶はミント煎茶です。

Photo by china0515

炭のアイスは食べるまえに炭油をかけていただきます。さっぱりとした炭のアイスにコクのある炭油が相性抜群。油の風味を口の中で切るようにミント煎茶のすっきりとさわやかな香りが合いますよ。

柿釜羹/黒文字茶

Photo by china0515

柿と砂糖のみで固めた柿釜羹と黒文字茶。柿がそのまま出てくるのでインパクトがありますね。

Photo by china0515

柿の器をあけると中には柿釜羹が登場。湯せんでじっくり時間をかけて温めることで色が変色せず、柿の自然の色味を出せるのだとか。

ひと口食べた瞬間、柿の甘みを存分に味わえます。柿釜羹の上には八角の琥珀糖をのせ、柿釜羹と食べることで熟した柿のような上品な甘みとシャリっとした食感を楽しめますよ。柿釜羹と一緒に合わせるのは香木の黒文字茶。香り高く、柿釜羹の甘みを引き立てます。

さらに琥珀糖は霜が降りているようすも表現しており、コースを味わっているなかで霜月の時間の経過を感じられますよ。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ