ライター : muccinpurin

製菓衛生師 / 料理家

石焼きの本格派!ファミマの焼きいもを徹底レポート

Photo by muccinpurin

1本 230円(税込)
寒くなると恋しくなる焼きいも。ホカホカの温かさと甘くやさしい味わいは、わたしたちの心を満たしてくれる、秋冬に欠かせない存在ですよね。

実は2021年11月から、ファミリーマートでも焼きいもが販売されているって知ってました?品種選びにこだわり、甘さを引き出す貯蔵方法を採用し、店内の焼きいも専用オーブンでじっくりと焼かれたファミリーマートの焼きいもを、芋好きの筆者がレビューします。偶然にしか出会えない焼きいも屋さんを待つことなく、おいしい焼き芋を食べるチャンスですよ!

品種:地域によって「紅はるか」か「シルクスイート」を使用

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ファミリーマートの焼き芋は、ねっとりとしたみずみずしい食感と甘さが特徴で昨今注目の「国産紅はるか」と、なめらかな口どけが特徴の「国産シルクスイート」が使用されています。販売時期や地域によって、紅はるかとシルクスイートがわかれるようですよ。

こだわり:約1カ月程度貯蔵して熟成

さつまいもは収穫してすぐではなく、貯蔵することによって芋の中のでんぷん質が糖分に変わるため、甘さが増していくという性質があります。ファミリーマートの焼きいもも、約1カ月程度貯蔵し、甘さを引き出したものを使用しているそうです。

焼き方:専用オーブンによる昔ながらの石焼き製法

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ファミマの焼きいもは、店内に設置された「焼きいも専用オーブン」を使用して焼かれています。オーブンとはいえ、昔ながらの石焼き製法。アツアツに熱した自然の石の上にさつまいもを置き、じっくりと火を入れることによって水分を適度にキープし、ねっとりと甘い食感の焼き芋ができあがるというわけです。

大きさ:個体差はあるものの、やや小ぶり

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長さは約13cm、重さは約150g。多少の個体差はありそうですが、焼きいものなかではやや小ぶりな部類。表面からは蜜が漏れ、食べる前から甘いことが予想されます。

1個税込230円、ワンコインで買えるホットスナックと比べればややお高く感じますが、実際に焼きいも専門店で買うと、このお値段ではとても買えません。さらに、さつまいもを買ってオーブンで焼こうにも、さつまいもの値段のほかに時間と電気代が相当上乗せされるので、ファミリーマートで買うのが一番お手軽と言えそうです。

味:甘さ控えめ。焼きいもを超えたなめらかさ

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筆者が購入した店舗では、特に紅はるかとシルクスイートのどちらかという表記はありませんでしたが、割ってみたときの果肉の色が控えめな黄色であることから、おそらくシルクスイートだと予想されます。紅はるかに比べて甘さは劣りますが、なめらかな口どけで人気を二分する品種です。

さっそく食べてみると、シルクスイート最大の特徴であるなめらかさな食感に感激。まるで一度裏ごしたさつまいもペーストのようなくちどけのよさは、焼きいもの域を越えています。スプーンですくって食べられるほど水分が多く、実になめらか。収穫してすぐはホクホク感が強いらしく、貯蔵することでなめらかな口どけに変わるそうです。

筆者が子どものころから食べてきた焼きいもは、もっと水分が少なくホクホク系がメインだったため、慌てて食べるとのどを詰まらせる危険すらありました。ホクホクも捨てがたいのですが、昨今の品種改良で生まれたねっとり系の焼きいもを一度食べてしまうと、もうホクホクには戻れない気がしてしまいます。

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紅はるかの糖度は50~60度、シルクスイートの糖度は8度と言われています。数字の上でもわかるように、紅はるかと比べてかなり甘さは控えめで、あっさりすっきりとした素朴系な味わい。紅はるかを食べ慣れている方にはやや物足りないかもしれませんが、これはこれで美味でした。

販売時期や店舗によって品種が変わり、おそらくどちらかを選ぶことはできないと思われます。ファミマで焼きいもを買うときは、どちらの品種が食べられるかも、楽しみのひとつになりそうですね
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