ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

監修者 : 佐々木 梓

管理栄養士

風邪のときこそチョコレートって本当に効く?

甘いチョコレートを食べて風邪が治ったら嬉しいですよね。

チョコレートには、これからご紹介するものをはじめ、さまざまな栄養素が含まれています。しかし、チョコレートを食べるだけで風邪が治るわけではありません。風邪の症状がある場合は、ご自身で判断し食べ物に頼るのではなく、まず医師の診察を受けましょう。

また、日頃から風邪に抵抗できる健康な体をつくるために、規則正しい生活習慣や、栄養バランスの良い食事を意識することが大切です。

チョコレートには健康効果が期待できる!

チョコレートには、カカオポリフェノールをはじめとするさまざまな栄養が含まれていますが、ウィルスへの影響は現在研究が進められている段階。そのため現段階では、チョコレートによる風邪対策は期待できません。しかし、そのほか健康に役立つ作用がいくつかあることがわかっています。

血圧を低下させる作用

チョコレートには、フラバノールという成分が含まれています。フラバノールは、緑茶や赤ワイン、ブドウ、イチゴなどの食品や飲み物に豊富に含まれている、ポリフェノールの一種です。

フラバノールは、血管の機能を調節する働きがあることで注目されている栄養素。血管を広げることで、血圧を下げる作用があります。(※1)

便通をスムーズにする

現代の便秘では、少食により便の量が少ないことが原因になると考えられています。チョコレートに含まれるカカオプロテインには、消化されにくいという性質があります。そのため、小腸で消化吸収されずに大腸まで届いて便の材料になることで、便秘対策につながります。

また、カカオプロテインは便のかさを増やすだけでなく、大腸で腸内細菌のえさとなり腸内環境を整える作用も期待されています。(※2)

ストレス軽減

チョコレートの作用で、精神的な健康に関する研究結果があります。

実験は4週間、カカオポリフェノールを多く含むチョコレートを毎日摂取するというもの。そのあと健康調査アンケートを実施したところ、チョコレートを食べている間、「活力にあふれていた」「おだやかな気分であった」といった結果が得られ、チョコレートが精神的な健康につながることがわかりました。(※3)

風邪を予防するために気をつけたいこと

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