ライター : ☆ゴン

「オジサン」という魚がいるの……?

釣りをする人なら、「オジサン」という魚を知っているでしょうが、一般の人にはあまりなじみのないネーミング。画像のようにとぼけた顔のかわいい魚が、なぜオジサンと呼ばれるのでしょうか。その特徴や生息域、販売されている価格、名前の由来などについてわかりやすく解説します。

オジサンの特徴と名前の由来

オジサンはスズキ目ヒメジ科ウミヒゴイ属の魚で、大きいものが多いヒメジ科の魚のなかでは小型の部類。成魚のサイズは平均25~30cmほどで、水深100m前後の岩礁・サンゴ礁域の砂底や藻場に生息しています。

日本では駿河湾以西の本州から、九州までの温暖な太平洋側に分布。島しょ部では伊豆や小笠原諸島、沖縄周辺が一大漁場です。

じつは高級魚!その値段は?

かつてはヒメジ類を漁獲する網によく入っていて、小さいため雑魚扱いされていました。総じて味がよいヒメジ類のなかでも、とくにおいしいと徐々に評判に。

資源の減少とともに品薄で、いまでは卸値で1kgあたり1,500円を超えることもある高級魚です。近縁種や近似種が、同じ名で安く販売されることがありますが、厳密には種類が違います。

名前の由来と正式な名称

スズキ目ヒメジ科の魚であるオジサンの種名、正式な標準和名はなんでしょうか?じつは……「オジサン」なんです!通称名ではありません。

下あごから2本のヒゲが生えていて、顔を正面から見ると、オジイサンに似ていることから命名。そののちに別の学者が、オジサンに改名して現在に至ります。改名の理由はわかりませんが、小笠原ではいまでもオジイサンと呼ばれているそうです。

気になるオジサンの味わいは?

獲れる海域によって体色が若干異なりますが、ほとんどの場合、皮が赤色の魚が多いです。透明感のある白身はクセがなく、厚い皮と身の間の脂肪に甘味があっておいしいのが特徴。ウロコは大きめながら薄いため、皮付きの霜造りにしたり、皮を引いて刺身にしたりと、生食に適しています。

オジサンのおすすめの食べ方・レシピ

ネット上には魚のレシピがたくさんありますが、オジサンを使うレシピはほとんどありません。そのためオジサンで作ってもおいしい、そのほかの白身魚を使用するレシピを紹介。オジサンを調理する際の参考にしてください。
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