ライター : yuco_1111

どんな食べ物?クスクスとは

思わず聞き返したくなる名前の食べ物「クスクス」。みなさんはクスクスを食べたことはありますか?ポロポロとした粒状のクスクスは、お米のように見えますがお米の種類とは違うんです。一体クスクスとはどんな食べ物なのか。 クスクスの名前の由来や食べ方、アレンジレシピまで、まとめてご紹介。気になったらぜひクスクスを食べてみてくださいね。

アフリカ発祥の「クスクス」

クスクスは一見するとキヌアや、雑穀米の粟にも似ています。小さな粒状の外見から植物の種子かと勘違いされますが、実はこれ、パスタの一種なのです。 世界最小のパスタとも言われるクスクス、その原料はデュラム小麦です。小麦と水をこねて、網でこす作業を何度も重ねてできあがるクスクスは、私たちが普段食べているスパゲッティやマカロニの原料となんら変わったところがありません。 最近では輸入食品店やスーパーなどでもクスクスをよく見かけるようになりました。が、どこの国の料理なのか、どうやって食べればいいのかわからず、なかなか買うまでには至らないということはありませんか? 現在、クスクスは発祥地のアフリカやアラブ各国はもちろん、パスタ大国であるイタリアやフランスをはじめとするヨーロッパの国々、アメリカやブラジルでもよく食べられている、とてもポピュラーな料理になりました。

発祥

クスクスは13世紀半ばに発行されたアラビア語の料理本に、そのレシピが記されているほど、歴史が古い料理です。 現在のモロッコやチュニジアなど、北アフリカ地域に住んでいたベルベル人の主食がクスクスの初めとされ、当初は蒸したクスクスにスメンと呼ばれる有塩澄ましバターを混ぜて食べられる簡素な料理でした。 その後、北アフリカがフランス領となった歴史的背景や、地中海を挟んだ隣国という地理的要因からスペインなどヨーロッパ各地に広まっていきます。さらに、クスクスは同じアフリカ大陸の各国へも、人の移ろいとともに広がっていくのです。 もともと淡白な味わいのクスクスはどんな料理にも合います。その後、ブラジル、アメリカなど各地に伝播したクスクスは、各国のお料理と出会うことによって、様々な味わいを持つ現在の姿に変化していったのです。

語源

一度聞いたら忘れられない「クスクス」という名前は、発祥地である北アフリカの言語、アラブ語を語源としています。ベルベル人の主食であったクスクスは、日本人にとっての白米と同じようになくてはならない食材でした。 「よく丸められたもの」「一番よい食べ物」「食事」を意味することばの「クスクス」は、クスクスが主食として欠かせない存在であることを表しています。クスクスとは粒状のパスタそのものを表すとともに、そのパスタを使った料理をも示す言葉なのです。

定番はサラダや蒸し料理

クスクスは小さな粒状のパスタなので、わざわざ鍋でゆでる必要がなく、手軽なお料理として愛されています。クスクスを日常的に食べる地域では、各家庭に1台、クスクス鍋という調理器具が常備されているほど。 蒸してバターを絡め、スープやシチューなどソース状のものと混ぜながら食べるのが一般的です。スープのような汁ものがパラパラとしたクスクスとよく馴染み、食べやすいうえ腹持ちがいいそうですよ。日本のカレーライスのような感じですね。 クスクス鍋とは蒸し器のような2層式の鍋で、下の鍋でスープなどを煮込むと同時に、上の鍋ではクスクスを蒸すことができるという便利な鍋です。毎日のようにクスクスを食べる地域では、時短調理器具として愛用されています。 また、クスクスはサラダなどでもよく食べられます。パスタ特有の淡白な味わいとプチプチとしたクスクスの食感が好まれ、フランスではクスクスを使ったサラダをタブレと呼びます。お惣菜としてスーパーで売られているほど、タブレはポピュラーなお料理なのです。

各国の食べ方

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