ライター : 堀田 らいむ

webライター

ニンニク臭には2種類ある

ニンニクの臭いの元は「アリシン」という物質。このアリシンは組織が壊れることで増えるため、丸ごとのニンニクよりも、すりおろしたニンニクの方が臭いは一層強くなります。ただ、それがわかっていても料理のアクセントや元気が欲しい時に食べたくなるのがにんにくですよね。

臭いは48時間消えない!?

ニンニク由来の臭いのトラブルには、口に残ったニンニクによる口臭と、体内に吸収されて体臭として発するものの2種類があります。通常、ニンニク由来の口臭は6時間ほどで消えるといわれています。しかし、ニンニクの臭いは身体の中で16時間は残るとされており、完全に消えるまでにはなんと48時間もかかるんですよ! ニンニクが体内に取り込まれた後は、「アリルメチルジスルフィド」「ジアリルジスルフィド」という成分になり、体内を巡っていきます。その結果、息からだけでなく毛穴などからも臭いが出るのです。

なぜ牛乳で臭いが消えるのか

ニンニク臭の発生源はタンパク質!

ニンニク独特の臭いは、アリインというアミノ酸の一種によって生まれます。ニンニクを切ったりすりおろしたりすることでアリインが空気中の酸素に触れると、同じくニンニクに含まれている酵素アリイナーゼの働きによってアリインがアリシンに変化。このアリシンが、強いにんにく臭を発生させるのです。

牛乳のタンパク質が臭いを撃退

このアリシンはタンパク質や脂質・糖質と結合しやすく、結合することで物質がアリシンを包み込んで、アリイナーゼとの反応を阻害します。ニンニクとタンパク質を一緒に食べることで、臭いを低減できるわけです。つまり、牛乳でニンニクの臭いを消せるのは、牛乳のたんぱく質とアリイナーゼが結合するため。 なお、アリイナーゼは熱に弱く、数分間茹でたり焼いたりすると壊れ、アリインと反応しなくなります。つまり、加熱したにんにくなら、切っても食べてもそれほどの臭いはしなくなるのですね。

ニンニク臭を牛乳でとる正しいやり方

食事前に飲む

牛乳を飲むにしてもタイミングはあります。ニンニクを大量に食べた後に牛乳を飲んだとしてもあまり効果は見られないのです。牛乳によってニンニクの臭いを消したいなら、にんにくを食べる前に牛乳を飲むようにしてください。
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